名古屋能楽堂で結婚式―新郎は武士、新婦は十ニ単姿で挙式

名古屋能楽堂で行われた挙式の様子。新郎は武士姿、新婦は十ニ単姿で登場

名古屋能楽堂で行われた挙式の様子。新郎は武士姿、新婦は十ニ単姿で登場

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 名古屋能楽堂(名古屋市中区三の丸1)で11月21日、能楽堂の舞台を使用した挙式「能楽堂結婚式 はなよめものがたり」が行われた。

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 挙式を行ったのは日本の企業で英語講師を務めるジョシュア・バトラーさん(27)と、英会話学校「ベルリッツ」で講師を務める太田佑子さん(29)。挙式は、イベント事業などを手がけるルーチェ(千種区覚王山通9)がプロデュースを担当、「二人とも日本の文化が好きなので、日本の伝統的な場所で式を行いたい」というバトラーさんと佑子さんの希望により、能楽堂の舞台を貸し切った挙式が実現した。能楽堂での挙式費用は約40万円。

 当日は、バトラーさんが武士に憧れていることから、新郎は武士の正装である「直垂(ひだたれ)」を、新婦の佑子さんは公家の装束「十ニ単」を着用し、能楽師による生演奏の中おごそかに入場。舞台上で二人は「今日から喜びも悲しみも二人で分かち合い、あたたかい家庭を築いていきたいです」と誓いの言葉を英語と日本語でそれぞれ読み上げた。式では、能楽師による「祝いの舞」も披露され、新郎新婦をはじめアメリカからやってきたバトラーさんの親族らが興味深げに鑑賞する様子も。

 新婦の佑子さんが身に付けた「十ニ単」は、実際の公家の装束をもとに再現して作られたもので、かつらから着物まで合わせると重さは25キロ。佑子さんは、「衣装は重かったが、日本の伝統的な場所で式を行えてうれしい」と話し、新郎のバトラーさんは「憧れの武士の衣装を着られてとてもうれしい。日本の伝統文化は全てパーフェクトに見せていると感じる」と満足げに話していた。アメリカからやってきたバトラーさんの父は、式の感想について「ワンダフル!能の舞や演奏もとても美しかった。今日の息子は『ラスト・サムライ』よりかっこいい」と話していた。 

 能楽堂での式をプロデュースしたルーチェ代表の堀さんは「最近は、日本文化に興味のある外国人の方など、日本の伝統的な場所での挙式人気も高い。能楽堂では、昨年はジャスコンサートを、今年はインドの「シタール」を演奏するコンサートの企画も予定している。今後は、挙式とともに能楽堂を国際交流の場として活用できるようなイベントを企画していきたい」と話している。

名古屋市文化振興事業団(名古屋能楽堂)LUCE

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