熱処理受託加工を手がけるボディコート・インターナショナル(本社=英国)は今年3月、日本法人ボディコート・ジャパン(名古屋市西区牛島町6)を設立、名駅「名古屋ルーセントタワー」40階に国内初となる活動拠点を開設した。これに伴い4月2日、名古屋市内で会見を行った。
同社は、製造業者向けの金属熱処理受託加工・接合、熱間静水圧プレス(HIP処理)、特殊金属塗装、技術試験などを手がける企業で、イギリスを中心拠点にアメリカ、カナダ、スウェーデン、中国、インド、シンガポールなど世界35カ国に300カ所以上の拠点を持つ。昨年の売上高は約1,420億円。
同社では、全体業務の7割を熱処理・金属接合、熱間静水圧プレス(HIP)などを行う「熱処理事業部」が占めており、市場の4割以上が自動車、航空機であることから、会見に出席したボディコート・インターナショナルのジョン・D・ハバードCEOは「日本は世界の中でも自動車産業が盛んで、最近では三菱重工が小型旅客機の受注を手がけるなど、航空産業にも注力しはじめている点を考慮し、日本進出を決めた」と話している。また、同社国内初の拠点に名古屋を選択した理由について、同CEOは「名古屋は、トヨタ自動車をはじめとする国内大手自動車メーカーの営業・生産拠点や、航空宇宙関連企業が多く集まる場所であると判断したため」と語る。日本は、中国、インド、シンガポール、タイに続き、アジアで5番目の拠点となる。
同社は、今後2年をめどに生産拠点となる工場を設立し、10年以内には全国10カ所に広げる予定。生産工場の売り上げ目標は、「1カ所で年間5億円、10カ所で合計50億円の売り上げを目指す」(ジョン・D・ハバードCEO)という。
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