円頓寺商店街(名古屋市西区那古野)の店舗内や空き店舗を利用した「円頓寺映画祭2009」が11月28日・29日、初めて開催される。主体は名古屋大学の学生を中心とする円頓寺映画祭実行委員会。
名古屋大学で映像制作を研究している同実行委員気会代表の上杉さんは、「映画を作っても公開する場所がない。ネットなどで公開はできるが、観客と直に触れ合ったり、外向けに行ったりするものではない」という思いから映画祭を企画したという。同大学映画研究会のメンバー25人を含む約30人の学生団体で「円頓寺映画祭」の準備を進めた。
上映会場は、メーン会場となる「名古屋ビューティーアート専門学校」のほか、「西アサヒ珈琲」「喫茶まつば」「庵ひろ」など店舗や、空き店舗のシャッター、壁などをスクリーンとして利用する「屋外シアター」などバラエティーに富む。映画は一般公募したもので、初回となる今回はテーマもジャンルも設けず作品を募った。結果、劇映画や、市民活動、街づくりのドキュメンタリー映画、アニメーション作品など約200作品集まった。短いもので1分程度、長いもので50分の作品などさまざま。
「映画祭というとホールなど密集した場所で行うイメージだが、この映画祭は商店街にほかの目的で来た人がフラッと立ち寄れるような『日常の中の映画祭』」と上杉さん。商店街のにぎわいにもつなげる狙いがあるという。
映画祭の企画を同商店街に持ちかけた際、「『学生さんがやりたいならいいよ。ぜひどうぞ』と理解してくれた。一見怖そうな人でも実は優しかったり…(笑)。商店街の方々の優しさに触れ、人が財産なんだなと感じた」と準備段階での新しい発見もあったようだ。
上映時間は10時~20時。映画の途中でも出入り自由。上映スケジュールは当日配布するパンフレットに記載する。