抹茶のスイーツや名古屋名物のジェラートアイスを販売する「お茶のかつらやま」(名古屋市中村区椿町6、TEL 052-451-5577が5月21日、名古屋駅新幹線口地下街「エスカ」にオープンした。
北区に本店を構える「お茶のかつらやま」は、約80年続く老舗の日本茶専門店。1992年に、こだわりのお茶を使ったジェラートアイスでスイーツブランド「茶っきり娘」を立ち上げ、現在ではアイス商品のほか、スポンジとクリームに西尾市産の抹茶、愛知県産の小麦、鶏卵を使用した「抹茶ロールケーキ」(1,050円)をはじめ、「抹茶アップルケーキ」(大850円、小450円)、「抹茶ブッセ」(1個130円)などの「和スイーツ」も販売している。
「茶っきり娘」立ち上げ当初は「極上葵の香 抹茶アイス」「焙煎(ばいせん)ほうじ茶アイス」など、お茶系のアイスのみを展開していたが、現在は「きしめん」「みそカツ」「ひつまぶし」といった名古屋の特産品を使ったアイスも販売。「東京で行われた全国各地の店が集まるフェアに初めて参加した際に刺激を受け、新しいアイス商品の開発を始めた」と同社社長の葛山さん。「もともとお茶のアイスだけでは…という危機感を持っていた。フェアで他県の店が扱っている地場の特産品を使った商品を見て、自分もやってみたい」という思いを持ち帰ったという。
最初にアイデアに挙げたのは「きしめん」。「ただアイスに入れるだけではダメで、どう作っていいのか全くわからず試行錯誤を重ねた」。やっと形になったと社内で試食を行うも、「この硬いのは何?」と肝心の「きしめん」が硬く凍ってしまい苦労したことも。開発には3~4年を費やしたという。たくさんの試作を重ね完成した「名古屋きしめんアイス」(350円)は、八丁みそと洋酒を利かせたミルクベースのアイスで、中には「マイナス30度でもやわらかい」という「きしめん」を混ぜ入れ、アイスが溶けた後に「きしめん」の食感を楽しめる。飾り付けにはマジパンで作ったナルトと「あげ」をトッピングし、見た目も「きしめん」に。同店ではアイスはすべてカップで販売している。
「名古屋コーチンたまごアイス」(350円)は名古屋コーチンの卵黄と赤ワインを使ったもの。「最初は名古屋コーチンの鶏肉が入っているとよく勘違いされ敬遠されていた」と葛山さん。「名古屋コーチンたまごアイス」の勘違いを逆手に取って生まれたのが「名古屋名物手羽先アイス」(350円)で、手羽先の肉をアイスに混ぜ込むアイデアに。油や臭みに苦労したといい、ミンチ状の手羽先の肉は香辛料を効かせた甘辛い味に仕上げた。
そのほか、「まるや」の有機八丁みそを使った「有機八丁味噌アイス」(350円)、アイスの上にみそカツとみそダレをかけた見た目もみそカツの「みそかつ丼」(400円)、「ひつまぶし丼」(400円)はウナギとネギ、ノリをのせる。
今月9日に発売した新商品「豊川deいなりアイス」(2個、500円)は、愛知県産コシヒカリのごはん粒を混ぜ込んだミルクベースのアイスを、しょうゆとみりんで煮詰めた「あげ」で包んだいなりずしに見立てたアイス。中には黒ゴマを入れアクセントにし、マジパンで作った紅ショウガを添える。「アイスと煮詰めたあげはマッチしている」。
店舗面積は約3坪。営業時間は10時~20時30分。