年末ムードが高まるこの時期、名古屋駅近くの民間市場・柳橋中央市場にある「名古屋綜合市場」で、年末の営業に向け現状を聞いた。
「名古屋綜合市場」は通常でも一般客の利用が可能だが、年末年始の買い出しには通常の10倍以上の人が訪れるという。混雑のピークは30日。27日はまだ空いているので利用しやすいが、鮮魚などを買うなら29日以降がおすすめ。おおまかな営業時間は、29日=4時~10時、30日=4時~12時、31日=4時~9時で最終日は売り切ってしまった店舗から営業を終了していく。
12月29日~31日の3日間、名古屋綜合市場のゆるキャラで広報課長の「そーごちゃん」が登場し、来店客を出迎える企画を開催。西門に各日7時、8時、9時、10時、11時の30分間登場。子どもを対象に、「頑張って早起きをして買い物に来てくれた」ことに対して、あめを付けた「そーごちゃん」の名刺を配布する。各日500個限定。昨年初めて実施した同企画。「写真撮影や握手を求められたり、用意した150枚の名刺も30分程度でなくなるなど好評だった」と同社の大河内さん。
「市場ならではの希少な商品が、お値打ちで買えることが魅力」と大河内さん。鮮魚店・山哲商店では一般客が多い年末だけは、買いやすいように刺し身用のサクで販売する。カニは入荷が少なく価格が高騰。ブリ、サーモン、エビなどの価格は通常だという。毎朝競りで仕入れるマグロを解体し販売するマグロ専門店・魚勝商店では、年末には店頭に小売商品を多く並べる。現状では今年のマグロの入荷は少なく、キハダマグロは品薄だが、今時点では大間産マグロの名古屋への入荷は順調で、近海の本マグロは少しだけ入荷量も多いという。
青果店・藤田屋商店は、今年はミカン、デコポン、ポンカンなどのかんきつ類が、天候がいい日が多く甘みが強くおすすめ。そのほか、フルーツトマトなどさまざまな種類のトマトや、イチゴを大量に販売する予定だという。練り物、珍味などを販売する大島商店では、「たま子さんの卵焼き」で知られる東海畜産農園(現在、店舗は閉店)の「だし巻き」「本玉」を予約販売(12月29日まで受付)、当日販売(数量限定)する。
市場内の店舗からの「もっと市場を明るく」というリクエストに対し、産学連携事業で名古屋モード学園学生がデザインした立体照明も新たに設置。「綜合市場の店舗の方は本当に温かい。照明オブジェにも、優しさ、親切さといったマインドをのせ、『心からありがとう』などメッセージを添えた。ぜひ買い物によってほしい」と来店を呼び掛ける。