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那古野で江戸川乱歩作品の体感展示イベント 愛知県指定有形文化財を会場に

江戸川乱歩作品の体感展示イベント「乱レ歩ク」会場の愛知県指定有形文化財「伊藤家住宅」(©名古屋市)

江戸川乱歩作品の体感展示イベント「乱レ歩ク」会場の愛知県指定有形文化財「伊藤家住宅」(©名古屋市)

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 愛知県指定有形文化財「伊藤家住宅」(名古屋市西区那古野1)内を巡りながら江戸川乱歩の作品を体感できる展示イベント「乱レ歩ク」が10月19日・20日・26日・27日、開催される。

愛知県指定有形文化財「伊藤家住宅」中の新座敷

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 同イベントは、名古屋市が秋の読書週間に合わせて行う本年度から始めた事業「なごや文芸週間」の一環。読書の推奨と、名古屋ゆかりの文芸作品や作家・歌人を周知・発信を目的にする事業。乱歩は名古屋にゆかりのある作家の一人。

 通常非公開の「伊藤家住宅」を活用した会場に、乱歩の作品「貼雑年譜(はりまぜねんぷ)」をモチーフに、プロジェクションやライブ動画、人の声を編集したアンビエントミュージック、参加者が触れることで変化するという展示などさまざまな方法で表現した乱歩のイメージをちりばめる。同作の説明と乱歩の作品や人物を紹介した年表も展示。参加者は、建物を散策しながら楽しめるという。

 市文化芸術推進課の「なごや文芸週間」担当者は「貼雑年譜」は「恐ろしいほどに詳細な個人情報が詰まった乱歩の自伝」と話す。「現代の私たちからすると、『人に読ませることを目的とした』個人情報公開を狙っているような内容で、その狂気に驚くはず」とも。

 同担当者は、乱歩に関する企画を考える中で、資料展示ではスペシャル感がない上に、保護のためのガラスケース越しに見る資料では作家に対して親しみが素早く湧きにくいと思い、今回の企画を考えたという。加えて、東京・豊島区西池袋にある乱歩邸に似た場所で、作品の世界や作家個人の思想感が伝わる展示企画にしたいと考え、「少し似ていると思ったことから伊藤家住宅を会場に選んだ」とも。

 「名古屋ゆかりの文芸人を知ってもらい、その作品を読んでもらえれば」と同担当者。「期間中、会場から近い円頓寺商店街でブックイベント『円頓寺 本のさんぽみち』も開催する。『乱レ歩ク』の展示鑑賞後はそのまま『本のさんぽみち』に立ち寄って、文芸と本に触れてもらえたら」と来場を呼びかける。

 開催時間は11時~16時(入場は15時30分まで)。入場料は500円。チケットは電子チケット販売サイト「teket」で販売する。

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