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ささしまで舞台「マハルコ組曲」 「フィリピンパブ嬢の社会学」を基に制作

舞台「マハルコ組曲」が11月28日~12月1日、ささしまスタジオで上演。(右から)中島弘象さん、ステファニー・アリアンさん、有田あんさん

舞台「マハルコ組曲」が11月28日~12月1日、ささしまスタジオで上演。(右から)中島弘象さん、ステファニー・アリアンさん、有田あんさん

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 舞台「マハルコ組曲」が11月28日~12月1日、ささしまスタジオ(名古屋市中川区福住町8)で上演される。

舞台「マハルコ組曲」ポスター

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 「マハルコ組曲」は、名古屋在住の作家・中島弘象さんの書籍「フィリピンパブ嬢の社会学」を基に制作した音楽劇。同書は、中部大学大学院で国際関係学を学んでいた中島さんが、学術調査を行った名古屋のフィリピンパブで従業員女性と知り合い、恋愛関係となった顛末(てんまつ)を書いたノンフィクション。2017(平成29)年に発売され話題となり、昨年には映画化もされた。

 物語は、1980年代後半、フィリピンから来日した20歳の少女リオが、日本人男性の妻となり、娘を持つ母となっていく激動の半生を描く。「マハルコ」は、フィリピンの公用語のタガログ語で「私の愛する人」という意味で、中島さんが舞台のために原案を書き下ろした。

 中島さんは「80年代、90年代に多くのフィリピンの方が日本に来たから、今、僕と妻が結婚して暮らすことができている。書籍、映画のルーツといえる時代の人たちのことを描きたかった。これまで15年くらいフィリピンの人々と関わった経験、取材したことを生かして舞台の原案を作った」と話す。

 作・演出は「野生児童」を主宰する有田あんさん。「原案の物語から抽出したものを大切に、さらにエンタメに振り切った。ベースには重たい話もあるが、歌とダンスを入れ、全編コミカルで楽しめる舞台になっている。1980~2000年代の名古屋での物語で、当時を知る人にも、現代の人にも響く音楽を選んでいる」と話す。

 主人公リオを演じるのは、マレーシア国際映画祭で最優秀助演女優賞を受賞し、映画「フィリピンパブ嬢の社会学」にもメインキャストとして出演しているステファニー・アリアンさん。「物語のバランスが良くて、母と娘、ハーフであること、日本とフィリピンの文化など、いい所も、悪い所もたくさん描かれている。日本で舞台に立つのは初めてだが、楽しい舞台になりそうでワクワクしている」と話す。

 8月末には東京、名古屋でオーディションを行い、10代から60代まで多くの年代の人が参加した。有田さんは「フィリピンの人もたくさん来て、日本語、英語、タガログ語が入り交じるにぎやかなオーディションになった。こんなにさまざまな文化が交ざり合って作られる舞台はなかなかない。音楽劇、外国の文化、母と子、何かに引っかかったら見に来てほしい。心が動く発見があるはず」と呼びかける。

 中島さんは「舞台を思い切り楽しんでもらった後に、多文化共生などについて考えてもらえたら。ここから始まり、フィリピンだけではなく、他の国との関係にもつながってほしい。新しい道が開ける作品にしたい」と意気込む。

 開演時間は、11月28日・29日=19時30分、30日=13時、18時、12月1日=11時、16時。料金は、前売り=4,000円、当日=4,500円。

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