![ひな壇飾りを囲うように飾られている「雛のつるし飾り」の中の様子](https://images.keizai.biz/meieki_keizai/headline/1739420881_photo.jpg)
「雛(ひな)のつるし飾り」が現在、名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区名駅1)15階のロビーに展示されている。
「SDGs 17の目標」ホイールカラーをイメージした色の衣装の「マリオットラビット雛」
今回で15回目の恒例企画。「雛のつるし飾り」は初節句を迎える娘が健やかに成長し、良縁に恵まれることを願う江戸時代後期発祥の伝統文化工芸品。
つるし飾りは、愛知県大治町の文化協会「雅(みやび)の会」のメンバー50人による手作り。使われなくなった着物の端切れなどを材料に使う。ひな壇飾りを囲うように設置し、高さ3.8メートル、直径5.2メートルの回廊型の枠組みに、約1万個の飾りをつるす。
飾りは約60種類。「鯛(たい)」(めでたい)、福や不苦労の意にかけて「フクロウ」、長寿の象徴「鶴」や「亀」など、一つ一つに願いや意味がある。今年の干支(えと)の巳(み)にちなみヘビをモチーフにした飾りもつるす。ヘビは脱皮して成長を続けることから、挑戦や変化を象徴しているといわれている。今年はつるし飾りの正面に、「左近の桜」「右近の橘(たちばな)」にちなんで作った新作の桜とタチバナのつるし飾りを設置する。
ロビーの一角には、男びな・女びなに見立てたドレスとタキシードを着せた同ホテルのマスコット「マリオットラビット」のぬいぐるみを囲うように、マリオットラビットを模した「マリオットラビット雛」17体も設置。「マリオットラビット雛」は、5月の同ホテル開業25周年に向けたプロジェクトメンバー12人が大治町に出向き、「雅の会」メンバーに教えてもらいながら人形本体と衣装を縫った物だという。
スタッフがひな飾り制作に携わるのは初めて。衣装は周年テーマ「Quarter of a Century その先に続く未来のために」にちなんで「SDGs 17の目標」を示すホイールカラーをイメージした古布を選んで作った。古布の着物の絵柄や絞りが生かされた衣装に仕上がっている。同ホテル広報の谷口百子さんは「ホテルスタッフがリボンを付けたい、マント風にしたいなど、デザインイメージを伝え、雅の会の方と一緒に作った。マリオットラビットの顔や背格好もまちまち。違いを見て楽しんでほしい」と来館を呼びかける。
展示は3月3日まで。