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「雪風 YUKIKAZE」の先行上映会 竹野内豊さんら、名駅で舞台あいさつ

「雪風 YUKIKAZE」の先行上映会舞台あいさつに登壇した(左から)奥平大兼さん、竹野内豊さん、山内圭哉さん

「雪風 YUKIKAZE」の先行上映会舞台あいさつに登壇した(左から)奥平大兼さん、竹野内豊さん、山内圭哉さん

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 映画「雪風 YUKIKAZE」の先行上映会が8月4日、名駅の映画館「ミッドランドスクエアシネマ」(名古屋市中村区名駅4)で行われ、主演の竹野内豊さんらが舞台あいさつに登壇した。

駆逐艦「雪風」の艦長・寺澤一利を演じた竹野内豊さん

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 同作は、太平洋戦争中に実在した駆逐艦「雪風」の史実を基に、戦中から戦後、現代へとつながる時代を生き抜いた人々を描くオリジナルストーリー。全国公開に先駆けて、全国6都市で舞台あいさつ付き全国先行上映会を企画し、広島、福岡に続いて3会場目となった。

 主人公で「雪風」の艦長・寺澤一利を演じる竹野内さん、井上壮太役の奥平大兼さん、佐々木伊織役の山内圭哉さんが登場すると、大きな歓声と拍手が沸き起こった。竹野内さんは「観客の皆さんに直接お会いできる機会はなかなかなく、うれしく思う」とほほ笑んだ。

 司会者の「名古屋といえば思い浮かぶものは?」という質問に対し、竹野内さんは「ひつまぶしがとにかく好きでよく食べる。今日の弁当はひつまぶしで、やっぱりおいしかった」としみじみと語った。「名古屋に来るのは今回が初めて」という奥平さんは「名古屋に行くと決まってから、ずっとあんかけスパゲティを食べたいと思っていた。周りからは『あんかけスパゲティ以外にもいろいろあるよ』と薦められても、あんかけスパゲティのことしか頭にない」と笑顔を見せた。山内さんは「妻が名古屋出身で、大須にもよく行く。商店街にあるブラジル人が営む鶏の丸焼きがとてもおいしい。名古屋といえば鶏」と話し、奥平さんは「鶏の丸焼きは初めて聞きました」と目を丸くした。

 同作について、初めて脚本を読んだ際に「今までこのような戦争映画があっただろうか」と感じたという竹野内さん。「必ず生きて帰る、生きて帰す、命をつなげていくことが、本作のテーマ。戦後80年というタイミングでこのような映画を多くの方に目にしてもらえるということには非常に大きな意味があると感じる」と話す。

 駆逐艦の艦長を演じるに当たり、竹野内さんは「背負う重責は想像を絶するものであり、役作りの手がかりは何一つなかった。けれど、水雷員を演じるキャストの皆さんがそれぞれ、自分が信じるままに役に没頭する姿に刺激を受け、気付いたら皆さんに支えられながら艦長にしてもらえた」と振り返る。

 若き水雷員を演じた奥平さんは「戦時中の話を聞ける機会もだんだん少なくなっていて、僕自身知らないことが多かった。役を通してたくさんのことを学べたと感じる。例えば僕が将来家庭を持って子どもが生まれた時、その子にもちゃんと伝えていかないといけない、風化させてはいけないと思いながら演じていた」と話す。

 山内さんが演じた佐々木はムードメーカーで人情味あふれる水雷長で、水雷員と交流する場面も多く、「緊張と緩和の描き方が独特だった。人を死なせないことにモチベーションを保たないといけない張り詰めた状況でも和やかなコミュニケーションがあって、それが楽しく、切なくも感じた」と振り返る。山内さんは続けて「僕ら役者の仕事の醍醐味(だいごみ)は、疑似体験できること。実際にも、緊張する中でも緩和が大切にされていたのではと感じる」と話した。

 最後に竹野内さんは「だんだんと戦争の実体験を耳にできる機会は減ってきている。人々の意識から戦争の現実味が薄れていく中で、人生を懸けて平和を伝えてきてくださった方々から、今度は私たちが戦後80年というタイミングでバトンを受け取るべきと思っている。当時を生きた心情を、スクリーンを通して観客の皆さんが一緒に体感することによって、多くの方の記憶に深く残っていくのではないか」と締めくくった。

 今月15日からミッドランドスクエアシネマほかで公開。

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