円頓寺商店街のギャラリーショップ「galerie P+EN(ギャルリー ペン)」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-485-7166)で6月15日、東京・吉原の浴衣ブランド「Rumi Rock」の作品を集めた展示販売イベント「YUKATA展」が始まった。開催は昨年に続き2回目。
芝崎るみさんが手掛ける同ブランドは「江戸の粋と遊び心、現代感覚を織り交ぜた」ユニセックスブランド。「Rumi Rockの浴衣は反物それぞれに物語が内在している」と、同店代表でスタイリストの永井さん。「描かれた図柄は、その物語の一部を切り抜いたもの。その周りには豊かな物語が広がっている」という。
店内では、新作12点を含む約80種類を展示販売。同ブランドの今年のテーマの一つは「水」。人魚、白鳥、カニなどをモチーフにした柄を並べる。「これまでは、モノトーン、赤・黒の組み合わせなどが中心だったが、今年は鮮やかな色展開も用意しバリエーションを増やした」と、同ブランドの型紙彫刻師の「キモノスイッチ」(東京都台東区)の金子さん。「手作業で注染して色付けを行うため、色のコントロールが難しい」とも。
「変わった柄がすてき」(永井さん)という京都・西陣織の帯地メーカー「ひなや」とコラボした「斑鳩(いかるが)」は、拡大した帯の織り目を図柄で表現。「細かい作業に手が込んでいる」(金子さん)という「鹿の子にひまわり」は、古い手法で染め作業ができる職人も少なくなってきているという「長板染め」で仕上げたもの。「着物のような仕上がり。透ける布地で、長じゅばんをあえて透かしてみせた着こなしで涼しさを演出」する。
荒波模様の中に、咸臨丸(かんりんまる)、刀、ピストル、家紋など、坂本龍馬を表現するモチーフを施したデザインや、網に掛かった大エビをモチーフにした浴衣は「私を捕まえてみて」など、「裏テーマ」を設けているという。「浴衣の柄をもとに会話を広げ、楽しんでもらえたら」
価格は、反物=2万7,300円~2万9,400円、プレタポルテ=3万1,500円~3万5,700円。仕立て代は1万4,700円。期間中の注文で、7月15日に仕上がる予定。
期間中の16日・17日は店頭で、金子さんが型彫りの実演を行う。営業時は12時~20時。展示は今月24日まで。