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名古屋大で映画「カツベン!」特別講義 周防正行監督が来名

周防正行監督が来名。名古屋大学で行われた特別講義「知られざるスーパースター“カツベンとわたしたちの声”」に登壇

周防正行監督が来名。名古屋大学で行われた特別講義「知られざるスーパースター“カツベンとわたしたちの声”」に登壇

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 12月に公開される映画「カツベン!」の周防正行監督が10月19日、名古屋大学東山キャンパスで行われた名古屋大学ホームカミングデイ特別講義「知られざるスーパースター“カツベンとわたしたちの声”」に登壇した。

ミッドランドスクエアシネマほかで公開される映画「カツベン!」

 同映画は「Shall we ダンス?」や「それでもボクはやってない」などを世に送り出した周防監督の5年ぶりの最新作。社交ダンス、刑事裁判など一般にはあまり知られていない題材に着目して物語を描いてきた周防監督が今回選んだテーマは「活動弁士(カツベン)」。映画がモノクロでサイレントだった大正時代に活躍した活動弁士を主人公に、「日本映画の始まり」を描く。活動弁士を目指す主人公・俊太郎を成田凌さん、女優を夢見るヒロイン梅子を黒島結菜さんが演じ、永瀬正敏さん、高良健吾さん、井上真央さん、竹中直人さん、渡辺えりさん、小日向文世さん、竹野内豊さんら多彩な俳優陣が出演する。

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 特別講義では同大学人文学研究科のジュ・ウジュン助教が「映画史の中の周防正行監督作品」と題し、35年に及ぶ活動を「娯楽性」「小津安二郎」など4つのキーワードで解説。その後、人文学研究科映像学講座の教員らによる周防監督への公開インタビューが行われた。周防監督は小津安二郎からの影響、自作の中に登場するキャラクター像、映画の技術革新など、さまざまな質問に丁寧に答えた。これまでの映画作りについて問われた周防監督は「自分が映画を作る時の出発点は『驚き』」と話し、「一人の人間の想像力は小さく、外の世界の現実は圧倒的に大きい。こんな映画が撮りたいと思って世の中を見ていると、それに合わせて引き寄せて見てしまう。自分のイマジネーションを広げていくためには、知らない世界に出かけていかなければいけない」と語った。

 休憩を挟み、後半はパネルディスカッションを開催。周防監督は今回の映画のテーマ選び、俳優のキャスティング、映画館への思いなど、学生たちからの質問に答え、これからの映像作家たちへの期待を語った。

 最後に映画の予告映像を上映。周防監督は「日本映画の初期を30年間支えた活動弁士という存在を、世界の人に知ってほしい。活動写真の魅力はアクション。人々は写真が動くことに驚き、次に見たことがない動きを撮り始め、面白いストーリー性を加えていき、映画は発達していった。この映画は『動き』をすごく意識して撮った。ハリウッド映画のような細かなカットを編集してスピーディに見せるアクションではなく、チャップリンやキートンのようにカメラの前で一連の動きを全て撮っているので、新鮮な驚きを持って見ることができるはず。当時の映画全体の仕組みを撮った作品でもあるので、この映画を見たら活動写真やサイレント作品を見たい人が増えるのではないかと思う。今でも活動弁士はいるので、面白いと思ったら足を運んでみてほしい」と呼び掛けた。

 ミッドランドスクエアシネマ、109シネマズ名古屋ほかで12月13日から公開。

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