名古屋の「まち」を舞台に文化や歴史、伝統芸能のプログラムを開催する「やっとかめ文化祭」が10月23日、開幕した。今年で9回目を迎える。
初日のオープニングイベントは、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点を踏まえてオンラインで実施。公式ユーチューブチャンネルでリアルタイム配信した。プログラムには、日本舞踊西川流四世家元の西川千雅さんが脚本・演出を手掛けた「ストリート歌舞伎」、伝統話芸の「講談」、日本で最も古い喜劇の「狂言」の3つを用意した。
「ストリート歌舞伎」では、「ねねさま太閤繁盛記」と題した豊臣秀吉の妻「ねね」の物語を上演。秀吉・ねね夫婦の繁盛記を明るく愉快に描き切った。張り扇で釈台をたたいてリズミカルに話を聞かせる「講談」には講談師の旭堂鱗林が出演し、同じく秀吉を題材にして笑いを誘った。「狂言」では、萩見物に行った大名の滑稽な様子が特徴的な演目「萩大名」を披露。画面を通して活気を届けた。
同イベントではほかにも動画コンテンツを用意。伝統芸能を披露するプログラム「芸どころまちなか披露」では11月6日に三味線音楽と浄瑠璃の語りで表現する「常磐津」と狂言の演目「宗八」を配信するほか、同14日には名古屋ゆかりの唄「正調名古屋甚句・熱田神戸節」と狂言の「飛越」を配信する。
リアル開催では、伝統芸能の公演「芸どころ名古屋舞台」(参加費=内容により異なる)、歴史や文化を見て・聞いて・体験できる「まちなか寺子屋」(全20講座、参加費=同)、ガイドが案内し定番から穴場スポットまで巡る「まち歩きなごや」(全39コース、参加費=1回1,000円)などのプログラムを展開。期間中は、毎日プログラムを用意する。
各プログラムの詳細や申し込み方法は同イベントのホームページやパンフレットで案内する。
開催は11月14日まで。オープニングイベントと動画コンテンツは、公式ユーチューブチャンネルでアーカイブ視聴もできる。視聴無料。一部コンテンツは11月23日までの限定配信とする。