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名古屋の商社が「ふうせんバレー」用の風船販売 廃業したメーカーに代わり再開発

ピンク色の「ふうせんバレーボール」用の風船を手にするキッシーズの細江友人さん

ピンク色の「ふうせんバレーボール」用の風船を手にするキッシーズの細江友人さん

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 バルーンやパーティーグッズ、縁日玩具の専門商社「キッシーズ」(名古屋市西区那古野2)が3月22日、コロナ禍で国内生産できなくなった「ふうせんバレーボール」用の風船の販売を始めた。

全国ふうせんバレーボール大会の様子

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 「ふうせんバレー」は介護施設のレクリエーションや障がい者スポーツとして誰でも楽しめるもの。直径40センチ程度に膨らませた風船をラリーし合ってプレーする。1990(平成2)年には「全員参加」の概念をルールに取り入れた「日本ふうせんバレーボール協会」が北九州市に本部を置き発足した。全国大会や普及活動を行い、国体やパラリンピック競技にすることを志しているという。

 「キッシーズ」は風船の商社として、「ふうせんバレーボール」用の風船を卸販売していたが、国内で唯一生産していた会社がコロナ禍で倒産。同社の細江友人さんは「調べて知った同協会に連絡を取ると『困っている。競技自体ができなくなるのではと不安』という声が返ってきた」と振り返る。

 同社では、まず生産会社から在庫を買い取り、確保して販売できるようにした後、作ることを決意。同商品の古い型を使うこと難しかったため、付き合いのある数社の海外メーカーに相談し、ベトナムにある工場の協力を得て、同協会監修の下、商品作りをすることになった。

 希望の柔らかさや弾力を求め、材料の調合や作り方など改良を重ねた。途中、コロナ禍でベトナムの街がロックダウンし工場もストップするというトラブルもあったという。結果的に従来品よりも風船の厚みが増し、風船生地の厚みも均等になるなど、改善された商品が完成した。

 「販売再開すると全国から『待っていました』という声をもらった。生産を手がけて意義があった。スポーツだけでなく、病院からもリハビリに使うために購入があり、知らなかった使い方も知れた」(細江さん)。

 公式ボールとして使われていたピンク色で販売を始めた。初回入荷分の3000個は発売後3日で完売。現在は随時入荷している。今後、不具合があれば改善していくという。

 価格は957円(5枚入り)。「ふうせんバレーボール専用鈴」(1個110円)も扱う。「キッシーズ パーティーストア」(営業時間=平日9時~17時30分)店頭のほか、オンラインショップで販売する。

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