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「祝い花を持ち帰る」名古屋文化を菓子で再現 地元会社が共同開発

大須のアイドルユニットのライブ会場で初披露された「ハッピーお菓子スタンド」

大須のアイドルユニットのライブ会場で初披露された「ハッピーお菓子スタンド」

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 「祝い花を持ち帰る」という名古屋文化を菓子で再現した「ハッピーお菓子スタンド」が12月19日、大須のライブハウスで初披露された。子ども・ファミリー向けにイベント用品や玩具などを扱う卸売業の堀商店(名古屋市西区新道2)と、セールスプロモーション関連総合プロデュース会社「サンスマイル」(中区錦2)が共同開発した。

祝い花と並ぶ「ハッピーお菓子スタンド」

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 名古屋を中心とした地域では、新店オープンなどの際に店の前などに並ぶ「祝い花」を、客や通行人が自由に持ち帰る独特の文化がある。サンスマイルの奥田晋一社長が堀商店に「祝い花をお菓子で作りたい」と相談したのが商品開発のきっかけ。堀商店企画室の堀新太郎さんは「アイデアを聞いて直感で楽しそうと思った。名古屋文化を残すという切り口の商品だったため当社が一緒に取り組む意味も感じた」と振り返る。

 「ハッピーお菓子スタンド」は、スナック菓子やチョコレート菓子などを、扇状に飾ったもの。菓子を設置するベース部材を、段ボール製品会社と一緒に一から考えたという。段ボールの断面にできる溝に、風船に使う手持ち棒を付けた菓子を差し込む仕組み。カットする角度違いの段ボールを3層貼り合わせることで、どの角度でも差し込みやすいよう工夫した。「見た目が華やかになるように扇状にした。お菓子を飾るだけでなく、持って帰るまでの動作をイメージし、抜き取りやすい方法を考えた」と堀さん。

 披露した商品には、「うまい棒」「しみチョココーン」「いちごむぎ」「ミレービスケット」など20種類、112本の菓子を飾った。大須のアイドルユニット「OS☆U」メンバーの生誕祭に贈られた。

 堀さんは「子どもの習い事の発表会や運動会などお祝い、催事全般に利用してもらえる。祝い花を持って帰るという名古屋文化を知ってもらえたら」と話す。

 今回は祝い花を飾る鉄製のスタンドを利用したが、今後は全国販売を視野に入れ、配送しやすいサイズになるようにスタンド部分も段ボールで作るほか、購入者自身が仕上げの組み立て作業をできるような商品を目指し、開発を進めているという。来年2月の発売を目指す。

 料金は配送費込みで税別2万円程度。今後、小さいサイズや、「全てうまい棒」など菓子の種類を限定した商品展開も考え、価格帯のパターンも用意する予定。

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