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名古屋・大門横丁に駄菓子店 世代を超えた社交の場に

駄菓子を手にする駄菓子店オーナー・あいざわさん

駄菓子を手にする駄菓子店オーナー・あいざわさん

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 名古屋市営地下鉄「中村区役所」駅から徒歩10分の場所にある「大門(おおもん)横丁」(名古屋市中村区太閤通5)で12月、「みんなで駄菓子屋 大門横丁プロジェクト」から生まれた駄菓子店が営業を始めた。

駄菓子店の外観。暗くなると2階のネオンサインが光る

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 プロジェクトの発起人で駄菓子店オーナーのあいざわけいこさんは「大門まちづくり友の会」のメンバーの一人で、普段はグラフィックデザイナーや「まちの記録写真係」として活動する。同会では地域の祭りを開催したり、同横丁で餅つきや菓子まきなどのイベントを行ったりしてきた。祭りやイベントには周辺に暮らす子どもをはじめ、大人やお年寄りなどが集まり「さまざまな人が世代を超えて一緒に楽しむ姿を目にすることができた」とあいざわさんは話す。

 しかし新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、イベント開催が困難に。再開の見通しが立たないまま迎えた今年2月に、あいざわさんはプロジェクトを立ち上げることを決意した。当時の心境を「先行きの見えない状況に、自らアクションを起こさねばという気持ちが湧き上がった。子どもが立ち寄れる場所を作りたいと考え、駄菓子屋のアイデアが浮かんだ」と振り返る。

 物件探しを始めたあいざわさんは、借りたい人の思いとそれに共感する物件オーナーを引き合わせる不動産マッチングサービス「さかさま不動産」のウェブページに同横丁に駄菓子店を開く思いをつづった。自ら空き家情報の聞き込みも行い、3月に物件の契約にこぎ着けた。

 建屋や土間といった利活用できる部分はあるものの、物件は予想以上に傷みが激しい状態だった。「改修工事もサポートしてくれたさかさま不動産の皆さんから『本当にこのプロジェクトを続けますか』と問われるほどだったが、やめるという選択肢はまったくなかった」とあいざわさんは笑顔を見せる。

 1階店内の照明は「かつて近隣にあった歴史ある建物で使われていたもの」(あいざわさん)で、建物解体に伴い譲り受け再活用した。店内中央に据えたカウンターは天板の一部が透明で、あいざわさんが収集した食玩が並ぶ。他にも店内には同横丁周辺エリア、中村区の歴史をまとめた書籍や地図をそろえ、訪れた人との会話のきっかけづくりに用いているという。2階部分は畳敷きで、現在は在庫保管スペースとなっているが「ゆくゆくはお母さんが赤ちゃんのお世話をしたり、子どもが宿題をしたり、大人が仕事をしたりできる環境に整えていきたい」と意気込む。

 12月3日~5日のオープニング期間を経て、12月9日から通常営業を始めた。店内右側の棚にはさまざまな駄菓子やおもちゃが並ぶ。「駄菓子は子どもたちの意見を参考に仕入れている。思わぬ商品が人気を集めることがあって驚きがある」(あいざわさん)。大人向けに酒のつまみになりそうな菓子をそろえ、アルコール類と駄菓子を合わせた「オトナのちょい呑(の)みセット」も用意。購入品は店内で飲食でき、即席麺用のお湯の提供にも応じている。

 店の名称は決まっておらず、あいざわさんは「1年ほどかけて子どもたちと一緒に考え決めていきたい」と話す。

 営業は木曜~日曜の14時~19時ごろを基本とし、同店インスタグラムで知らせる。

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