円頓寺商店街の「Endoji Square」(名古屋市西区那古野1)3階に日本料理店「円頓寺 すず季」がオープンして1カ月がたった。
店舗面積は約11坪。席数はカウンター席6席。今後席数を増やす予定という。完全予約制で、中部地方の食材を使った料理と日本酒、ソムリエがセレクトした日本ワインを提供する。
店主の鈴木茂弘さんは「岐阜で約30年間料理店を経営していたが、地元・名古屋に戻って店を始めようと今回の開業に至った」と話す。
料理のこだわりは「素材」。直接目利きして仕入れた魚と地元野菜を組み合わせ、創作料理を作り上げる。鈴木さんは「『どの産地か』だけでなく、『どの船でどんな漁法でどんな処理をしているか』までの過程も含め、コンディションをチェックしている。素材の味を生かすのは当たり前。持ち味を2段階も3段階も高めるのが私の仕事」と力を込める。
提供するメニューはその日の仕入れによって異なる。「これからの時期のお薦めはハモ。今年は三河湾のハモが例年より早く旬を迎えているため、『ハモのあぶりと新茶の炊き合わせ』などを提供する」といい、「日本さかな検定」で全国1位に輝いたこともあるという魚の知識を基にしたコミュニケーションや、カウンターの目の前で調理をするライブ感も好評という。
「食材の仕入れに行く際に、現地のおいしい日本酒やワインを探している」と鈴木さん。ワインは常時約50種をそろえる。富山県氷見市でとれた魚と、氷見市の魚問屋が母体のワイナリーで造られたワインを組み合わせるなど、料理とのペアリングも工夫を凝らした提案を行う。鈴木さんは「中部地方で製造されるワインのほか、おいしさに感動し、遠方ではあるが仕入れを交渉した、北海道余市郡仁木町産のワインもお薦め」と話す。
料理提供は18時30分~。