自分では使わなくなった洋服などを交換するイベント「服の交換会」が5月31日、名古屋駅前の「タカシマヤ ゲートタワーモール」(名古屋市中村区名駅1)7階ローズテラスで始まった。東海地区初開催。
これまで関東・関西・九州で開催され、延べ3万人以上が参加。参加者は、30~50代の女性が中心。持ち込まれるアイテムの傾向は、レディースが8割程度、子ども服が1割程度だという。
同企画を担当する「ワンピース」(兵庫県)の石田晴也さんは「リサイクルやフリーマーケットで売るのも良いことだが、それを面倒だと思う人も一定数いる。アパレルに携わる会社として、洋服を廃棄せず循環させることを目的に掲げ、捨てる選択肢しか持たない人に交換会という選択肢を提案できれば。売って終わりではなく、交換会にすることでシェアから生まれるうれしさがつながっていく」と話す。
交換は原則、持ち込み1点につき持ち帰り1点。持ち込み点数は無制限だが、平均は5、6枚程度。持ち込みだけ、持ち帰りだけも可能。持ち込み可能なものは、洗濯済みの洋服、靴、帽子、バッグ、ストール、アクセサリー、メンズやキッズ、ベビー服など。下着、靴下、水着など肌に直接触れるもの(未開封の靴下、ストッキングは可)、汚れや色あせなどのダメージのあるもの、制服、服飾以外の雑貨は不可。「スムーズな循環のため、可能な限りオンシーズンのものが望ましい」と石田さん。
交換されなかったものは、良品は次回開催のスタート時に使うなど活用する。不良品と選別されたものは、服飾関係の専門学校に寄付し学生のリメークに活用されるほか、同社常設店でボランティアスタッフがリペアやエコバッグの染め直しなど、循環に取り組んでいる。
「参加しやすい場所で開催し認知度を高め、『自分でもこんな取り組みをやってみたい』と思う人が増え、毎日どこかの地域で交換会が開催される状態をつくり出したい。売るだけではない、新たなシェアする文化を広めていくきっかけになると思う」と石田さん。
開催時間は10時~21時(最終日は17時まで)。6月13日まで。