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名駅のホテルが朝食ビュッフェで余った料理で弁当 食品ロス削減の取り組みで

朝食ビュッフェで余った料理で作る弁当「ZERO-WASTE STYLE BOX」を手にする「カフェ スタイル ラフィネ」店長の宮島宏徳さん

朝食ビュッフェで余った料理で作る弁当「ZERO-WASTE STYLE BOX」を手にする「カフェ スタイル ラフィネ」店長の宮島宏徳さん

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 「モンブランホテルラフィネ名古屋駅前」(名古屋市中村区名駅3)が3月20日、朝食ビュッフェで余った料理を詰めた弁当の販売を始めた。

取材日に販売した弁当「ZERO-WASTE STYLE BOX」の中身

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 食品ロス削減に貢献する取り組みの一環。商品名は「ZERO-WASTE STYLE BOX」。その日の朝食ビュッフェで余ったおかず、サラダ、ご飯を弁当に仕立て、フードシェアアプリ「TABETE」を通じて販売する。

 朝食ビュッフェは同ホテル1階の「カフェ スタイル ラフィネ」で宿泊客を対象に提供している。メニュー内容は、みそかつやみそ麹(こうじ)を使ったサワラの西京漬け、名古屋コーチン卵を使うスクランブルエッグ、卵かけご飯などの肉・魚・卵料理、野菜の総菜、サラダ、愛知県産小麦を使ったパンなどで、ドリンクを含め60種類ほど。ご飯は、富山県産コシヒカリを羽釜で炊いている。

 店長の宮島宏徳さんは「これまでは全て廃棄していて、おいしく作ったのに切ない気持ちだった。宿命だと思って仕方ないことだった」と振り返る。「朝食の利用時間はまちまちで閉店間際にいらっしゃる人もいるため、品切れにならないように多く作るため余ってしまう。昨今では原価も上がり、何か活用できないかと考えていたところ、当ホテルの専務から『TABETE』を教えてもらい、他事例を参考に弁当にすることにした」と話す。

 弁当に使う料理は加熱・殺菌し、安全上弁当に入れられない料理は除外して、内容を組み立てる。販売数は現状1日6個程度で、ごはんやおかずの量で当日決めるため、販売のない日もある。「日替わり感覚で楽しんでもらえたら」と宮島さん。

 価格は450円。購入者は近隣で働く人が中心だという。宮島さんは「ワンコインのイメージがあった。あまり高くても利用しづらいので、お財布事情もレスキューする」と笑顔を見せる。

 この日の弁当の内容は、みそかつ、赤みそを練り込んだみそコロッケ、とり天、ハッシュドポテト、ウインナー、ベーコン、タケノコの煮付け、ご飯、梅干し、千切りキャベツ・キュウリ・コーンのサラダ(ドレッシング付き)で、全8食を完売した。

 「やってよかった。ホテルに立ち寄り食べて味を知ってもらい、ホテルやカフェを知ってもらうきっかけにもなれば」と宮島さん。今後の展開として、おかずだけの商品やパンの販売も考えているという。

 販売時間は現状、11時~14時。店頭での販売はない。

 同カフェは10時から利用料金を支払うと誰でも利用でき、弁当をカフェ内で食べることもできる(利用料金が必要)。カフェタイムは、コーヒーなどドリンク飲み放題。利用料金は1時間=420円。スイーツなども別料金で販売する。

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