改装と新設を行ったスイートルームのお披露目が9月19日、名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区名駅1)で行われた。
最上位のスイートルーム「マリオットスイート」のリビングルーム
スイートルームがあるのは同ホテルの48・49階。改装前は全15室だったが、スイートルーム以外の部屋も改装して18室に増やした。そのままの広さでデザインを一新する部屋や、複数の部屋をつなげて広さを確保した1室に新設した部屋も設ける。
工事期間は5月8日~9月14日。総工費は約10億円で、同ホテル担当者によると、6、7年で回収する見込みという。最大1億円が補助される愛知県宿泊事業者高付加価値促進事業費補助金の申請を行い、交付決定が通知されている状況とも。
改装のテーマは「ネオ・ヘリテージ」。同日、報道関係者向けに行われたお披露目で、同ホテル総支配人の大本茂さんは「エレガンスなたたずまいを残し優雅な空間を大切にし、新しいものと融合した部屋で幅広いニーズに応え、名古屋にさまざまなお客さまを誘致したい」と説明した。
部屋のデザインコンセプトは、クラシックとモダンに、ヨーロピアン・オリエンタル・ニューヨーク・ジャパニーズを掛け合わせた「ヨーロピアンクラシック」「ジャパニーズモダン」など異なる5つを用意する。
新しい名称を付けた「マリオットスイート」(202平方メートル、1泊の宿泊料=110万円)は同ホテル最上位のスイートルーム。湯船に浸かりながら名古屋城も望める。「ヘリテージスイート」(126平方メートル、同=60万円)は同ホテルで唯一のサウナ付きの客室。3部屋をつなげて1室にし、ビューバスを新設した「シグネチャースイート」(131平方メートル、同=60万円)、ヨーロッパから見た中国様式を感じるインテリアが特徴という「シノワズリスイート」(113平方メートル、同=50万円)、有松絞りや七宝焼きのアートワーク、名古屋市の木「クスノキ」のほか、飛騨家具を使い日本を感じられる内装という「那古野(ナゴヤ)スイート」(83平方メートル、同=35万円)なども用意する。海外から「和室のようなスイートルームに泊まりたい」という問い合わせもあるという。宿泊料金は全て上限金額で、改装前と比べると3~5割増し。
カップなど食器は地元メーカーの「ノリタケ」製。茶器は常滑焼、茶葉は伊勢茶を用意する。バスアメニティーもリニューアルし、イタリア・ミラノの香水ラボラトリー「ラブソルー」、ミラノのライフスタイルブランド「アクア ディ パルマ」などを採用した。「那古野スイート」以上の部屋には「三河木綿」で作ったオリジナルのナイティーを用意する。コンセプトに合わせオリジナルデザインで作った家具やカーペットや、もともと使っていた家具を補修し再生して使っているという。
宿泊の受け入れは今月20日から。