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グローバルゲートで工芸の祭典 職人の技をさまざまな手を通じて次世代に継ぐ

「職手継祭」の立ち上げに尽力した磯貝智子さん。ビジュアルデザインのテーマは「炎」

「職手継祭」の立ち上げに尽力した磯貝智子さん。ビジュアルデザインのテーマは「炎」

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 愛知・岐阜・三重・石川・富山の伝統的工芸品を紹介するイベント「職手継(してつ)祭」が11月30日、ささしま地区の複合ビル「グローバルゲート」(名古屋市中村区平池町4)1階アトリウムで開催される。主催は中部経済産業局。

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 「職手継」は、「職人」「担い手」「継ぐ」を組み合わせた造語。同局製造産業課の磯貝智子さんによると、「中部5県には経済産業省が指定する42の伝統的工芸品をはじめ、地域独自に育まれた数多くの工芸品産業があるが、社会の変化に伴い需要の減少が見られ、職人不足が深刻になりつつある」という。

 「伝統を未来に継承するためには、職人だけでなく、工芸品を購入する人や使う人、あるいは魅力を発信する人など、さまざまな担い手の存在が不可欠。伝統の技や職人の姿を直接目にできる場を設けることで、次の世代の職人、担い手の芽吹きにつなげたいとの思いで企画した」と磯貝さん。「ささしま地区は商業施設、ホテル、大学、テレビ局、映画館などが集まる場所。名古屋駅から程近く、第1回開催の場所に適していると感じた」と話す。

 毎年11月は、経済産業省が「伝統的工芸品月間」に定めており、開催日の11月30日は2025年日本国際博覧会開幕の500日前に当たることから、同イベントは博覧会が展開する「TEAM EXPO 2025」プログラム「共創チャレンジ」にも参画する。磯貝さんは「平日ではあるが、区切りの良い日に開催できることにも意味を感じる」と話す。

 キーデザインには炎のモチーフを採用。音楽家のグスタフ・マーラーが残したとされる「伝統とは、灰を拝めることではない。火を絶やさないことである」という言葉にインスピレーションを受けてデザインしたという。

 同イベントでは、三重県鈴鹿市在住の書道家・万代香華さんによる伝統的工芸品「鈴鹿墨」を用いた書道パフォーマンスや、伝統の価値や魅せるものづくりについて議論するパネルディスカッションを行うほか、伝統的工芸品産業振興協会が主催する「工芸マルシェ」が出展する。

 「工芸マルシェ」では、愛知・石川・富山の作り手がブースを構え、伝統的工芸品を販売する。「テーブルウエアやアクセサリー、ファッションアイテムなど、日常使いできるものも多くそろえる予定。工芸品を身近に感じてもらえたら」と磯貝さんは笑顔を見せる。そのほか、三重県の伊勢茶を使ったメニューを提供する「mirume新緑茶房」がドリンクや和菓子の販売も。有松・鳴海絞の「スズサン」と尾張七宝の「太田七宝」のブースでは、職人が制作を実演。会場には伝統的工芸品「岐阜和傘」のフォトスポットを設ける。

 磯貝さんは「私たちは、子どもが将来なりたい職業の一つに職人が加わるような未来を目指している。そのためにも、長い年月によって磨かれた伝統の技のつやを、今の時代に即した形で伝えていけるよう、力を尽くしていきたい」と意気込む。

 開催時間は11時~18時。

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