「食」にまつわる映画作品を上映する「おいしい映画祭」が12月2日・3日、名駅の「ミッドランドスクエア シネマ2」(名古屋市中村区名駅4)で開催される。
今年で2回目。主催のオフィス・シネマレスト社長で同祭プロデューサーの松岡ひとみさんによると、映画業界を目指す若手映像作家や業界で活躍する製作者の交流の場として、名古屋の映画館を会場に開催することを目的に企画。「コロナ禍のステイホームの影響もあり、映像作りが盛んになった。TikTok(ティックトック)やユーチューブなどで披露されることが多いが、大きな映画館のスクリーンで作品を上映したい、多くの人に届けたい、共通の志を持つ人と意見交換したいという思いを形にしようと、映画館での開催にこだわった」と話す。
食事や料理の「おいしいシーン」が印象的な映画を2日間で長編5作品、短編4作品上映するほか、76作品の応募があったという「おいしいシーンを必ずワンシーン入れる」ことを条件に募った短編映画のコンペティション受賞作品を上映する。全上映に撮影秘話などが聞ける監督や俳優のゲストトークショーがあるほか、恵那峡ワイナリーワインや、久遠チョコレートなど上映作品にちなんだ食べ物、飲み物の試飲・販売を行う。
コンペティション受賞作品の上映は一般の部(2日)、学生の部(3日)、いずれも6作品。当日、監督や俳優が審査をして決める審査員特別賞(同館での上映権利付き)の発表があり、観客投票で観客賞なども決める予定。3日に同館シネマ1で上映する岐阜県恵那市で撮影した「キツツキと雨」は、同館所有の35ミリフィルム映写機で上映する。
受賞者に贈られる賞品や、観客を対象にした抽選会などの賞品は、料理や食材、調味料など、「食」に関するものを用意。来場者全員に桂新堂「えびせんべい」などを進呈する。
映画の中では家族が食卓を囲んだり、朝食や夕食で語らったりする姿が映し出される。「コミュニケーションが希薄になった昨今、このような光景は家族の食卓の理想像では。みんなで映画館に行く『うれしい』、見て『楽しい』、観覧後に語り合いながらごはんを食べる『おいしい』の3つの『C(しい)』を体感してもらう映画祭でもある」と松岡さん。
長編作品とトークショーは一般=2,000円ほか、短編作品とトークショーは均一1,000円、コンペティションと短編作品とトークショーは一般=1,500円ほか(チケットにより学生料金などあり)。チケットはオンラインと同館シネマ2の劇場窓口で販売する。