「オイスターズがささしまライブの公園で作る野外劇」が9月17日~23日、ささしまライブ地区の1号公園(名古屋市中村区平池町4)を舞台に上演される。
「オイスターズがささしまライブの公園で作る野外劇」を行う1号公園から見るささしまライブ地区の風景
「ささしまスタジオ」(中川区)が主催で、2024年度の「クリエイティブ・リンク・ナゴヤ」の助成を受けて行う同企画。企画とプロデュースは同スタジオオーナーの志水久雄さんで、劇作と演出は愛知出身の劇作家、演出家、俳優で、劇団「オイスターズ」の平塚直隆さんが手がける。出演は同団所属の俳優と公募で集まった俳優合わせて約20人。
不条理劇を得意とする平塚さん。物語はささしまライブで野外劇を演じている人を見ている人が主人公で、その主人公がいつの間にか別の劇に取り込まれていく…というところから始まる。客席は人力で360度回るような仕掛けにするという。「公園の目の前には大きな建物や商業施設もあり、遠くには高層ビル、方向を変えると運河も見える。どう見せようか迷いに迷って全部見せられるように考えた。空の移ろいを生かすのも野外劇の醍醐味(だいごみ)」と平塚さん。「お客さんを笑顔にするために今もまだ悩んで作っている」と笑顔を見せる。志水さんは「平塚さんは空間の把握が上手い」と太鼓判を押す。
今回、あえて野外劇にチャレンジしたという志水さん。「演劇と社会とのつながりのためにも箱から出てオープンな場で試してみよう、あえてやりにくさを感じようと考えた」と振り返る。「ささしまライブ駅前でこの規模の公共空間は貴重。市民の公園を文化芸術空間としてどう作り上げられるか試し、資源である公共空間が市民にもっと身近に感じてもらえるようににぎわいをつくる」と話す。
ささしまライブの公園や広場、水場、運河の水上などを活用した演劇のアイデアが出てくるが、使用について確認すると行政機関の管理部署がそれぞれ異なりやりとりに時間がかかったり、公園の規制もきびかったり、時間と制約で苦労した面も多かったという。開催時間や音を出すことのルールの関係で音響設備を使わず演者の地声で演じる。
開演時間は17日~20日=19時、21日~23日=18時。開場は開演30分前。現状、1公演の席数は最大70席(全席自由)。観覧料は2,500円。