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食べて復興支援!瀬戸市の河村電器産業が「三陸・常磐ものネットワーク」参画、社食で水産品メニュー提供

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提供:魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク 制作:名駅経済新聞編集部

2022年12月、経済産業省が東日本大震災の被災地の本格的な復興に向けて立ち上げたプロジェクト「魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク」。三陸・常磐地域の水産物などの「売り手」と「買い手」をつなぎ、魅力発信・消費拡大を推進する官民連携の取り組みとして、企業・団体・自治体から広く参画を呼びかけています。社食や弁当、キッチンカーやマルシェで提供する料理に三陸・常磐地域の食材を取り入れるための提案・サポートを行い、これまでに900以上の企業などへの導入を実現させてきました。

2023年2月23日~3月24日には、さらなる消費拡大を目的とした「三陸・常磐ウィークス」を実施。期間中、積極的に推進活動を展開した、愛知県瀬戸市に本社を置く「河村電器産業」の事例を紹介します。

全国5つの社員食堂で、日替わりの特別メニューを計1492食提供

河村電器産業は1919(大正8)年の創業以来、電気を変圧・供給する設備を作り続けてきた老舗企業。業務用分電盤・住宅用分電盤など、さまざまな製品を生産しています。

全国各地に営業部門・生産部門を構える同社。東日本大震災の発生日である3月11日を目前に控えた3月6日~10日の5日間、三陸・常磐5県(岩手県・宮城県・福島県・茨城県・千葉県)の水産品などを使用した日替わりメニューを社員食堂に導入しました。本社(愛知県瀬戸市)、本地地区(同)、札幌工場(北海道北広島市)、つくば工場(茨城県稲敷郡)、水俣工場(熊本県水俣市)の5か所の食堂で計1492食を提供。

プロジェクトに賛同した背景や社内での反響などを、同社の総務部厚生推進課の給食委員会メンバーに取材しました。

「食」から社員の活力充電&被災地の復興支援を

瀬戸市暁町にある本社では、工場やオフィスとは別棟で建つ、緑に囲まれた社員食堂が目に入ります。

窓の外に広がる芝生の風景や、高い天井による開放感が印象的。全国のどの工場も、新設の際、一番ロケーションの良い場所に食堂を建てることにこだわっているといいます。食事環境の整備や健康への配慮が評価され、2003(平成15)年には農林水産省主催の第1回「健康で快適な給食施設等表彰」給食施設部門で農林水産大臣賞を受賞しました。

食堂棟は2階建て。ここで食事をする社員に、午後の仕事への活力を充電してもらうための「充電食堂」がコンセプトです。1階には会食を行うためのVIPルーム、2階には和室や健康管理室、さらには社員のリフレッシュのためのカフェやビリヤードルームまで備えています。

話を聞いたのは、厚生推進課の出水理恵さん(写真中央左)と永田実紅さん(写真中央右)。「魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク」に賛同した背景には、継続的な復興支援に取り組んできた経緯があるといいます。

「当社には、事業活動を通して社会貢献に力を入れてきた歴史があります。終戦直後には、『復興は先ず電気より』のスローガンを掲げて電気配線器具を製造することで社会を支えてきました。東日本大震災が起きた際も、東北支店の社員は全力でライフラインの復旧に走りました。当時、被災した社員やお客さまもいらっしゃるので、被災地の復興は他人ごとではないという意識を持っています」と出水さん。

永田さんは「これまで、ソーラーシステムLED照明の寄贈や、本社食堂で開催した福島県の名産品を取り扱う物産展『ふくしまマルシェ』などによって、被災地支援に取り組んできました。2018年には『ふくしま応援企業ネットワーク』に参画し、2019年には社員食堂で使う全ての米を福島県産へと切り替えました。福島県産食材の料理メニューも隔月で提供しています。インフラ整備に限らず、食による支援をこれからも続けていくため、今回のプロジェクトの趣旨にも全面的に賛同し、今も変わらぬ『復興への思い』を表すことにしました」と振り返ります。

2024年には、福島県郡山市に新たな工場も竣工予定。「福島で、より地域に根付いた活動に力を入れていきたいです」と思いを込める永田さん。

マグロやサーモンなど三陸・常磐5県の食材をメニュー化

本社・札幌工場・つくば工場で提供したメニューは、岩手県三陸産ワカメとエビのあん玉うどん、宮城県気仙沼産マグロカツのタルタルソース、福島県会津の名物であるソースカツ丼、茨城県の銘柄鶏「つくば茜鶏」の南蛮丼、千葉県の銘柄豚「いももち豚」のトンカツの計5品。

本地地区・水俣工場で提供したメニューは、千葉県産塩サバ、岩手県産トラウトサーモンのムニエル、福島県産真タラフライのタルタルソース添え、宮城県産鮭とイクラのはらこ飯、茨城県産ホッケの照焼きの計5品。

千葉県産塩サバ(写真左)、岩手県産トラウトサーモンのムニエル(写真右)

1県だけではなく5県の食材を取り入れ、日替わりで豊富なメニューをそろえた理由について、出水さんは「『ふくしま応援企業ネットワーク』は福島に特化した支援活動ですが、さらに広い地域を支援するため、より多くの食材を取り入れました」と説明します。

毎日違うメニューを提供することへの苦労もあったのではないでしょうか。

「メニューを検討して、食堂業者さんと連携しながら食材を手配して、事前に社内広報をして、という調整の大変さはありましたね。社内広報では、ポスターやデジタルサイネージ、卓上旗、全社員が確認できるオンライン上の掲示板などを使いました」と永田さん。

「準備をしっかり行った分、会社全体で復興支援に取り組んでいることを、改めて社員に周知することができたと思います。提供期間を楽しみにする声も聞かれました。期間中はどのメニューも好評で、完売メニューも見られました。食事の選択肢の幅が広がったことで、社員の満足度も上がったようです。三陸・常磐地域の水産物に関心を持ってくれる社員もいて、うれしかったですね。個人的には、マグロカツがジューシーでとてもおいしかったです。タルタルソースとの相性も良くて、ご飯が進みました」と笑顔を見せます。

今後は水産物などの「売り手」ともっとつながり、定期的に三陸・常磐地域の食材を使ったメニューを提供していきたいという展望も。出水さんと永田さんは「引き続き、復興支援を全社で推進していきたいです」と力を込めます。

出水さん・永田さんと、厚生推進課 課長の豊田圭さん(写真右)、係長の鈴木麻衣さん(写真左)

このほかにも、「魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク」のポータルサイトでは全国の企業・団体・自治体での導入事例を順次掲載予定です。各地でのプロジェクトの広がりにぜひ、注目してみてください。

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