尾頭橋で「中川金魚まつり」-「金魚みこし」でパレード盛り上げる

総勢70~80人で担ぐ「金魚みこし」(昨年の様子)

総勢70~80人で担ぐ「金魚みこし」(昨年の様子)

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 名古屋市中川区尾頭橋一帯で7月24日・25日、「第55回中川金魚まつり」が開催される。

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 金魚まつりは昭和初期、当時近くに遊郭があったことから開かれていた「郭(くるわ)まつり」がルーツ。1953(昭和28)年、地元の有志や商店主らが協力して地域の活性化・連帯感を強めようと祭りを立ち上げたのが始まりだった。後に弥富の金魚業者と提携して、当時は珍しかったランチュウを大きな水槽に入れて展示したことで「金魚」のイメージが定着していき、40年ほど前に「金魚みこし」が誕生したという。

 祭りの動員数は毎年3~4万人。2日間にわたりステージの催し物、バザー、パレード(初日のみ)などが行われ、街中にぎわいをみせる。「昨年は2日とも雨降りだった」と振り返るのは、同まつり実行委員長の山田悟さん。「初日のパレードは何とかできたが、2日目は警報が出たので祭りを中止せざるを得なかった。今年は、何とか天気になってほしい」と願いを込める。

 今年のテーマは「地域に感動を!絆(きずな)」。「昨今、人と人とのきずなが薄れつつある世の中、親子代々で引き継がれてきた祭りを通して、考え直してもらえるきっかけになれば」と山田さん。「今は昔みたいにお巡りさんとのふれあいも少なくなってしまったが、顔を見る機会があれば、何となく親しみやつながりを感じるのでは」と、今年初の試みとしてステージで中川警察署の防犯PRの時間も設けた。

 尾頭橋公園の野外ステージでは、歌謡ショーやミス金魚表彰式、ジャズオーケストラ、ゴスペル、名古屋甚句などのさまざまな催しを展開する。バザーではB級グルメで知られる「富士宮やきそば」「浜松ギョーザ」の出店を予定。「名古屋おもてなし武将隊」も参加する。

 祭りを一気に盛り上げるのは、「金魚みこし」がトリを務めるパレード。中川生涯学習センター前から八熊交番までの約1.2キロを車両通行止めにし、各種団体が踊りや演奏などのパファーマンスを繰り広げる。

 横3メートル・縦1.5メートルの「金魚みこし」は毎年手入れを行い、10年以上使い続けているという。中に明かりをともし「金魚が浮かび上がったようにみえる」みこしを総勢70~80人で掛け声とともに練り歩く姿は、途中で放水などもあり見守る人々を魅了する。

 地元出身の山田さんは20歳のころからみこしを担ぎ、祭りに携わること約40年。ずっとこの祭りを見守ってきた。「途中運営が厳しくなった時期もあるが、地元の人たちと協力してここまできた。これからも伝統的な行事をなくさないために頑張っていきたい」と話す。

 開催時間は両日とも16時~22時。パレードは24日18時35分出発。詳しいスケジュールはホームページで確認できる。

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