円頓寺商店街で「七夕まつり」-名物「張りぼて」の準備進む

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 7月末から円頓寺・円頓寺本町の両商店街で開催される「円頓寺七夕まつり」の準備が現在、商店街のアーケード内で進んでいる。開催は今年で55回目。

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 同祭の大きな特徴は、各店舗やエリアで分けられた店舗で構成する「組」で制作する「張りぼて」。祭り前の現在、同商店街アーケードの天井からは動物やキャラクター、名古屋開府400年マスコットキャラクターのはち丸などをモチーフとした制作途中の張りぼてがいくつもつるされ、ゆらゆらと風で揺れている。祭りでは約100体を展示する予定。

 商店街内でインテリア・生活雑貨販売を手がける「クマザワ」(名古屋市西区那古野1)店主の浅見さんは、張りぼてを作り続けて33年。1958(昭和52)年に当時従業員だった浅見さんが初代店主から店を引き継いだ年から毎年、自身で「張りぼて」を制作し始めた。複数体の制作することも多かったことからその数は不明。「どんなものを作ろうかなとか、下準備などは毎年、随分前から考えている」(浅見さん)といい、モチーフは基本的に作りやすそうなものを選ぶ。「あまり難しく考えていないよ」と笑顔で応える。そんな浅見さんだが「せっかく作るならほかとは違うものを作りたい」という思いから、通常、ベースの新聞紙の上に色紙を張って仕上げるところを、作品により張る素材をアレンジし独自の作品を作り出す。

 地元子ども会の手伝いのほか、他店の材料の手配なども担うという浅見さんを、「なくてはならない人」というのは円頓寺商店街理事長の高木さん。生まれも育ちも円頓寺の高木さんは、幼いころは今のような「張りぼて」ではなく竹組みに紙で作った花のモチーフを飾り付けていたといい、「小さいころ、家で白やピンクのお花を作り始めると、『あぁ、祭りが近づいていたんだな』と思っていた」と振り返る。

 理事長である今では、「細かいことがたくさんあって忙しくて追われているんだけどね~(笑)」と言いながらも、「商店街の人に道で会うと、『今年は(張りぼてを)何にすることにした?』『またこの季節が来たね~』など話が出るようになり、祭りのシーズンを感じる」という。近隣のサラリーマンや出張で名古屋を訪れた人などから、「今年は何日から祭り?」「何を作っているの?」などと声をかけられることも多いという。

 開催期間は7月28日~8月1日。

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