名古屋駅近くに焼き肉店「和牛焼肉 じろうや介(かい)」(名古屋市中村区名駅4、TEL 052-533-5771)がオープンして2カ月がたった。
「焼き肉屋で日本酒を楽しむ」をコンセプトに掲げる同店。店舗面積は約50坪。席数は70席。
店長の渡邉さんは「焼き肉というとビールやワインが主流だが、日本酒を合わせて楽しむシーンを提案する店として企画した。日本酒は年配の方が好むイメージが強かったが、名古屋市緑区にある酒蔵・萬乗醸造の『醸(かも)し人 九平次』を飲む機会があり、衝撃を受けた」と振り返る。「この体験をきっかけに日本酒を勉強しはじめ、焼き肉にとても合うと思い、いつか日本酒と合わせた焼き肉店を新しく作りたいと思っていた」と話す。
「日本酒と相性が良くない」というニンニクの量を抑えて作ったというたれをはじめ、メニューも和風をベースの「和風焼き肉」を用意。「飛騨牛サーロインの焼きすき」(1,500円)は、軽く炙(あぶ)ったサーロインを豊田市の「ハッピー米」ご飯と合わせ、岡崎市の「まんげつ濃厚卵」の卵黄につけて食べる。そのほか、熟成肉を扱う「六本木 旬熟成」(東京都港区)から取り寄せる「『赤城牛』本日の厳選赤身」、牛1頭から2人前しかとることができないという「タン元の厚切り」(以上、1,800円)など。価格は税別。
冷麺に代わり、小豆島の手延べそうめんを使った「『介』の冷やし麺」(600円)、デザートメニューの酒や酒かすを使った「九平次のアイスクリーム」(500円)は、若い女性にも人気が高いという。
全国から集めたという日本酒は常時、約20種類を取りそろえる。「醸し人 九平次」は「山田錦」「雄町(おまち)」(以上、750円)、「Randez-vous-ランデブー」(990円)、「別誂(べつあつらえ)」(1,500円)の4種類を用意。グレープフルーツに近づけ、余韻にかんきつを感じるという「たかちよ 青 おりがらみ火入れ」(新潟県・高千代酒造、500円)など変わり種も。酒は「日本酒の香りが立つ」というグラスかワイングラスに入れて提供する。ビール、焼酎、日本のマッコリなども用意する。
店名の「介」は、生産者と消費者の間を取り持つという思いを込めた」と渡邉さん。生産者を取材した内容は冊子のほか、SNSを通じて動画配信している。「ただ商品を売るだけではなく、体感、体験していただき、生産者の思いやストーリーを伝えていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は17時~24時。