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「名古屋綜合市場」で大ナゴヤ大学とコラボ授業-魅力開拓を目指す

「名古屋綜合市場」社長の伊藤彰さん(右)と、管理課長の大河内孝明さん(左)

「名古屋綜合市場」社長の伊藤彰さん(右)と、管理課長の大河内孝明さん(左)

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 名古屋駅近くの柳橋中央市場内の「名古屋綜合市場」(名古屋市中村区名駅4)で10月22日、「大ナゴヤ大学」とのコラボ授業「目指せ馴染みの常連さん!『名古屋綜合市場』魅力体験ツアー!」が開催される。

授業の「教室」になる名古屋綜合市場

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 「名古屋綜合市場」は1958(昭和33)年に設立。鮮魚店を始め、青果店、精肉店、マグロ専門店、総菜店など28店舗が軒を連ねる綜合ビルで、プロだけでなく一般客も買い物できる開かれた市場。「大ナゴヤ大学」は、街を「教室」に地元の魅力やテーマに沿った「授業」を企画運営するNPO法人。

 「常日頃、ここに店を構えてくれたテナントさんに『このビルに入ってよかった』と思われるビル作りをしたいと思っている」というのは、同社社長の伊藤彰さん。2007(平成19)年に社長に就任した。「歴史だけではやっていけない、新しい風を吹き込む必要がある」とし、専門学校とコラボして、ビルの門や店舗をデザインするなど新しいことを初めてきた。

 そうした中、同ビルに入居する卵焼き専門店「東海畜産農園」社長の小森たま子さんが大ナゴヤ大学に協力し、市場を教室にプロから卵焼きを学ぶ授業を開催することに。授業を見学した伊藤さんは、「参加者もたま子さんもすごく楽しそうな顔をして、お互いに商売っ気抜きにして、ひとつのテーマに取り組む姿勢に共感した。大ナゴヤ大学独自の手法で魅力を開拓することが気に入り、注目しはじめた」。今回、伊藤さんが大ナゴヤ大学に声をかけ、企画の立ち上げに至った。

 「名古屋駅の近くに市場があることを知らない人も多い。立地もよく魅力的なこの場所をより多くの人に知ってもらいたい」というのは、同社管理課長の大河内孝明さん。いままでの職を離れ、昨年8月に入社。旬の食材や市場で働く人にスポットを当て、同社のブログで魅力発信に努める。スーパーでしか買い物したことがなかったという大河内さん。「この一年ここで働いて、知らなかったことの多さに驚いた。家族もおいしいものを求めるようになった。専門店の人に話を聞くなど人同士の関わりがあるのも、ほかにはない魅力」

 伊藤さんは、「幅広い地域の鮮魚、野菜、めずらしい精肉などのほか、食器や調味料を扱う店舗も。ここで何でもそろう。店舗数も28店舗で買い物するのにちょうどいいと思う」「もちろん『いいもの』は扱っているが、高級なものばかりではなく、品数も豊富。そういったことも一般のお客さんに知ってほしい」

 授業はシリーズで開催するもので、初回は伊藤さんと大河内さんによるガイドツアーに始まる。歴史を学ぶほか、店主から直接話を聞くなど、魅力を聞いて回る。今後、12月、来年の2月(予定)と開催し、市場の魅力を発信する術を、参加者で考え成果物を作ることを目標に進める。「まずは授業をきっかけに身近に感じてもらえたら。でき上がる成果物がどんなことを発信してくれるか期待している」(伊藤さん)。申し込み、問合せは大ナゴヤ大学ホームページから。

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