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シネマスコーレで中川運河のオムニバス映画 監督4人が会見

(右から)田中要次監督、中村祐太郎監督、神保慶政監督、山田雅和監督

(右から)田中要次監督、中村祐太郎監督、神保慶政監督、山田雅和監督

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 名駅の映画館「シネマスコーレ」(名古屋市中村区椿町8)で12月12日、中川運河を舞台にしたオムニバス映画「Filmusic in 中川運河・夏」が公開される。公開に先立ち監督4人が会見を開いた。

 10年間かけて中川運河一帯を文化地区にする「中川運河再生文化芸術活動助成事業」の一つとして製作された同作品。同事業では中川運河の魅力と回遊性を高め、運河の歴史や文化・芸術を楽しむ市民活動を継続的に実施することを目的に助成を行っている。

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 同企画では監督、俳優を招へいするとともに、地元の劇団、市民からも出演者を募集。俳優としても活躍する田中要次監督ら4人のクリエイターが、中川運河周辺でのロケを行って製作した。「Filmusic(フィルミュージック)」はフィルムとミュージックを掛け合わせた造語で、各作品とも「音楽がある」ことをテーマにした映画になっている。

 作品は以下の通り。人生に疲れてドラムのスティックを運河に投げ捨てたバンドマンの前に、運河の神が現れる「ドラムマンz バチがもたらす予期せぬ出来事《名古屋版》」(田中要次監督)。東京を追われて運河のある街にたどり着いた青年の苦悩を描く「アーリーサマー」(中村祐太郎監督)。少女とムスリムの少年の小さな旅を繊細な映像と不思議な音楽の旋律で映した「せんそうはしらない」(神保慶政監督)。ミニFM局のハチャメチャリポーターが巻き起こす騒動を描く「ケツにラジヲ」(山田雅和監督)。

 企画・プロデュースのシネマスコーレ支配人・木全純治さんは「シネマスコーレにゆかりのある監督の中から、撮ってほしいと思える4人を選んだ。運河を背景に音楽がある映画、夏の季節感があること以外の制約はなし。よりすぐりの監督たちが中川運河をどう撮ったのか、ぜひ見ていただけたら」と話す。

 「JR社員時代は愛知県在住で、シネマスコーレが映画の学校だった」と田中監督。「僕の知り合いで名古屋にゆかりがあるミュージシャンと言えば中村達也さん。中村さんが運河の水の中から浮上するイメージがあり、ロケハンで金のおのの神様の話がおりてきた。中村さんのほか、フラワーカンパニーズの皆さんや『水曜どうでしょう』の藤村忠寿ディレクターら、すごいメンバーが集まった。駄目だろうと思っていたキャスティングが全て実現したのは、地元出身者の愛だと思う」と話す。

 東京学生映画祭グランプリを受賞するなど、次世代を担うと期待されている中村監督。「ロケハンに来た時、運河沿いの石油販売店を見て、ここからの情景だけで映画が撮れると思った。主人公を演じたGON(ゴン)さんの実体験を元にしたストーリーで、一人の男の情念を描いた映画。中川運河のよどみにマッチした作品になった。またチャンスがあれば街に住む人たちをもっと取材して、よどみの奥にある何かを見つけたい」と意気込む。

 学生、サラリーマン時代からさまざまな国を訪れ、国内外の映画祭に参加する神保監督。「今年を総括するならこの映画といえるくらい、時間をかけてじっくりと作った。どこの国のものか分からないようなジプシー音楽などを使い、代表的な絵になる場所はあえて映さずにボーダーレスな作品にしている。今は使用されていない運河は、ストレートに描くと退廃的になる。10数年後の風景をイメージした近未来的な物語。主役の6歳の子が20年後にこの撮影を覚えているような映画になっていればうれしい」と話す。

 木全さんが栄のNHK文化センターで行っている映画講座で学んだ山田監督は、本作が監督デビュー。「今回、撮影する機会を得て、映画はいろいろな苦労の中で作られていると実感した。地域に貢献できる話をやりたかったので地元のFMラジオ局の舞台にした。レガッタのボートなど地域の方にもあまり知られていない題材も取り上げたので、再認識してもらうきっかけになってほしい。出演者、スタッフに助けられ、心掛けていた楽しい映画作りができた」と笑顔を見せる。

 最後に4人は「映画館の大きなスクリーンと音響で楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。同館では12日から、前回企画「Filmusic in 中川運河・2013冬」も併せて上映する。

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