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名古屋市内でブックイベント「ブックマークナゴヤ」 10回目で最終回

「本で街をつなぐ」ブックイベント「ブックマークナゴヤ」ビジュアル

「本で街をつなぐ」ブックイベント「ブックマークナゴヤ」ビジュアル

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 「本で街をつなぐ」ブックイベント「ブックマークナゴヤ」が10月14日から、書店、古書店、雑貨店、カフェなど名古屋市内の随所で開催される。今回が10回目で最終回になる。

「ブクマ古本市」の様子

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 2008年に始まった同イベント。当時長者町にあった自身のブックショップと書店チェーンで働いていた黒田杏子さんらを中心に企画した。黒田さんは現在、ブックショップ兼ギャラリー「ON READING(オン リーディング)」(千種区)を手掛ける。

 初回を振り返り黒田さんは「それぞれの書店で、イベント、フェアなどを開催していたがPRに苦労していた。当時、名古屋ではイベントもメディアも少なかった。みんなで使える大きなハコみたいなのがあったらいいなと考えたことがきっかけ」と話す。「当時は同業者(書店)同士が集まって一つの企画を作ることが珍しかった。横のつながりをつくれた」とも。イベントをきっかけに「店めぐりや街を歩いてほしい」という思いも乗せ、たくさんの参加店での企画のほかスタンプラリーも実施。実際にイベントを機に雑貨店やカフェに訪れ、「参加者からも新しい店を発見できた」と好評の声もあるという。

 今回はトークショー、ワークショップ、展示など40以上の企画を展開する。10月15日には、スチャダラパーのMC、Bose(ボーズ)さんと、ヒップホップアーティストのかせきさいだぁさんのトークショー「僕らがZineをつくったワケ」(参加費2,000円)を開く。「音楽活動をしながら、著書も持ち、自身で雑誌を作るなど活動するお2人」と黒田さん。

 29日には、ウェブを中心に活動する愛知出身のルポ漫画家・カメントツさんと東海地方の情報を扱うウェブマガジン「ライブラリー」を手掛ける武部敬俊さんのトークショー「本とWEBのカメンノシタ?」(同1,000円+1ドリンクオーダー)、28日には名古屋の魅力を紹介する書籍「なごやじまん」著者で名古屋在住のフリーライター大竹敏之さんらが登場するトークショー(無料)を行う。

 24日には、本を持って佐久島に出掛け「読書スポット」を探しながら散策する「『無人島に持って行きたい本』を持って離島に行こう」(交通費4,000円程度)、29日にはオン リーディング店内で本に似合わせた音楽をかけて読書をする「読書のための音楽室」(文庫・1ドリンク付き1,500円)を開催。「読書する時間、空間を楽しむイベントをアウトドア・インドアそれぞれで体験できる」という。

 本をテーマにしたセレクトショップ「リブレット ナゴヤ」(中村区)では文筆家・甲斐みのりさんの著書で紹介したよりすぐりのアイテムを販売する「かわいいみやげてん」、雑貨と植物の店「Kitowa」(千種区)では標本や古い植物図版「植物標本モノ展。」、「喫茶アミーゴ」(中区)では小説やエッセーに出てくるメニューや本をイメージしたカクテルを提供する「昼から飲める&読める喫茶店 BOOK BAR AMIGO」、雑貨店「OBON」(名東区)では「親子で楽しめる洋書フェア」を行う。

 14日には円頓寺商店街の通りで「ブクマ古本市」(11時~16時)を開催。2回目から継続している企画で、一般から募集した人々が持ち寄った古本をフリーマーケット形式で販売する。「『一日本屋さん』として、その人が読んで面白いと思った本が集まっている。本を通じてコミュニケーションが生まれる」。

 これまでブックマークナゴヤに参加してきた書店に加え、出版社や問屋、図書館司書など本にまつわる仕事をしている人を集め意見を交わすことからスタートした今回。「最終回だが種まきの1年だと思っている。企画段階から関わってもらう人を増やし、皆さんから出たアイデアやゲストに呼んでみたい人などをもとに企画した」。

 今回を最終回にしたことについては「10年前と比べ、情報発信の方法や届き方も変化している。お店の規模に関わらず、情報発信が容易になった。ブックマークナゴヤが終わっても、それぞれのお店が新しい動きを見せてくれるはず。関わってくれた人がそれぞれの店、活動にブックマークナゴヤでやってきたことを生かして未来につないでほしい」と話す。

 イベント参加には予約が必要なものもある。詳しくはホームページで確認できる。11月5日まで(企画により異なる)。

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