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漫画「トラとミケ」単行本化 名古屋の老舗どて煮店を舞台に猫が織り成す物語

ねこまきさんの漫画「トラとミケ いとしい日々」の表紙

ねこまきさんの漫画「トラとミケ いとしい日々」の表紙

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 猫の姿をした人物(猫物)の「トラ」と「ミケ」が名古屋にある老舗どて煮店「トラとミケ」で織りなす物語の漫画の単行本「トラとミケ いとしい日々」が6月23日、小学館より発行された。発売後1週間で重版が決まった。

どて煮や串カツが描かれる第1話の一幕

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 名古屋を拠点にイラストレーターとしての活動のほかコミックエッセー、広告イラストなどを手掛けるねこまきさんの作品。小学館発行の女性週刊誌「女性セブン」で2018(平成30)年5月18日号から、月に1回連載し始めた人気漫画で現在も連載中。どて煮のみその匂い漂う店の様子、姉妹の会話や暮らし、常連客との会話、季節を感じる料理や行事などを描いた、「人生の酸いと甘いを描いたおいしい&ほっこりする漫画」(小学館担当者)。

 登場する猫は、父親から受け継いだどて屋「トラとミケ」の店主で料理が得意なトラ。店を手伝っているトラの妹のミケは食べることが大好き。そのほか、トラとミケの幼なじみで写真店店主のシンちゃん、店の常連でボートレースがライフワークのサバちゃん、同じく常連で駅前にネイルサロンをオープンしたばかりにルミちゃん、タウン誌の編集マンでマイホームパパの上田のりゆき、若くして他界したトラとミケの母親のお母ちゃん、父親で「トラとミケ」の初代店主のお父ちゃん。トラとミケらの名古屋弁の会話が特徴。

 「幸せは、何気ない日常にもあるということが物語の通底に流れているように思う。ひどい事件も多く、くさくさした気持ちで毎日を過ごされている人もいらっしゃると思うが、そうした疲れた心がほどけていくようなトラとミケの自然体で無理をしていないところが魅力」と担当者。「しぐさがとにかくかわいく、見ているだけで全身から力が抜けていくほど。擬人化されながらもやっぱり猫らしさも残した、ねこまきさんならではの画が、猫好きの人からも愛されている秘訣(ひけつ)」とも。

 単行本は、「トラとミケ ふたりの日々」(2018年5月17日号~2019年4月11号)を再編集し加筆、修正した内容。全12話で季節を一通りぐるっと巡った様子が分かるように構成した。「女性セブン」ではカラー画稿をモノクロで掲載しているが、単行本は全編フルカラーで、SNSでも反応があるという。「連載を楽しみにしてくださっているファンの方も、まったく違う作品として楽しめると思う」と担当者。付録ページとして名古屋めしや名古屋の名所をイラストにした「トラとミケの名古屋案内」も掲載する。

 価格は1,242円。現在は売り切れ店が多く、この週末ごろから重版分が並び始める。

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