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円頓寺・四間道フリーマガジン「ポゥ」最終号発行 街の移り変わり見続け15年

最終号の30号を手にする営業兼編集長の飯田幸恵さん(中央)、構成とデザインを担当する久路里まりさん(右)、イラスト、マップを担当するカワカタミカコさん(左)

最終号の30号を手にする営業兼編集長の飯田幸恵さん(中央)、構成とデザインを担当する久路里まりさん(右)、イラスト、マップを担当するカワカタミカコさん(左)

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 円頓寺・四間道かいわいの情報を扱うエリアマップ付きフリーマガジン「名古屋のあるく下町情報誌 『ポゥ』」の最終号が6月18日、発行された。

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 2005(平成17)年11月に創刊した同誌。15年の間、営業兼編集長を務める家業で円頓寺本町商店街の「飯田洋服店」を営む飯田幸恵さん、構成とデザインを担当する円頓寺商店街にある1893(明治26)年創業の老舗履物店「はきものの野田仙」の久路里まりさん、イラスト、マップを手掛ける雑貨店「木、布、紙 月のののうさ」店主のカワカタミカコさんの女性3人が手作りしてきた。

 終刊を決めた背景について久路里さんは「年齢を重ねてきた自分たちの役割を考えた。余力を残し、区切りの良い30号で終刊を決めた。終刊に向け2年前から準備をし、やりきった気持ち」と話す。飯田さんによると最終号を配布する中で「やめないでほしい」「マップだけでも続けられないか」「15年間ありがとう」といった声が聞かれたという。

 版画で作られる表紙の最終号は、「15年間、本当にありがとうございました」のメッセージと共にお礼する3匹のネコとあわじ結びを描いたイラスト。カワカタさんは「いろいろと考えたがシンプルなものにたどり着いた。3人で作ってきたので3つの輪のような見た目のあわじ結びを採用し、あわじ結びが持つ『末永く途切れないお付き合いを』の意味合いを重ねた」と話す。

 最終号の巻頭で「ザ・縁妄座談会」と題し同誌にまつわる15年を振り返る座談会の記事を掲載。そのほか「スペシャルサンクス」を掲載するほかは通常通り記事とマップを通常通りの内容でまとめた。「15年の締めくくりではあるが、初めて『ポゥ』を読む人もいるので表紙と座談会以外はいつも通りとした」(久路里さん)。

 同誌に携わった15年間の円頓寺の街を振り返って飯田さんは「昔は近所同士の距離が近すぎて嫌だなと思ったときもあったが(笑)改めて良い街だと感じた。関わる前は知らなかったたくさんの店の存在を知れた」と話す。久路里さんは「15年もあると惜しまれつつ閉めてしまう店もあるが逆に新しい店もできた。移り変わりがあったが街はそういうものだなと思った。円頓寺はポテンシャルがあると感じている」。唯一地元出身ではないカワカタさんは「最初は四間道に店を構えていたし地元でもないが、地域の人の受け入れる心や懐の深さを感じた。誰かが何かをやるときは自分も同じように深い懐で迎えたい」と話す。

 円頓寺商店街にある「喫茶、食堂、民宿。なごのや」と四間道にある案内所「四間道散策ギャラリー花御堂」で全30号のバックナンバーを設置している。

 今秋には15年の振り返りとして「ポゥのあゆみ展」を「なごのや」で開催する予定。

 フェイスブックとブログは継続する。

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