「ささしまスタジオ」(名古屋市中川区福住町8)で8月7日・8日、展覧会形式の演劇「笹舟(ささふね)2021」が行われる。
同スタジオは、ささしまエリアにある古い木造倉庫を改装して作られた、演劇の上演や展示など多目的な用途に使える貸しスタジオ。2019年8月にプレオープンし、2021年に入り柿落としをした。同公演は本格始動を記念するもの。
決められた戯曲もなく、俳優も登場しないという。舞台スタッフや主にライブハウスで活動するミュージシャン、生花アーティストがコラボレーションする内容で、入退場を自由にし好きな時に好きなだけ見られるようにする。会場内は人数制限を設ける。
製作総指揮を務める紺野ぶどうさんによると、開催時間中は舞台空間で、音響・照明効果で作られるおおよそ1週間に相当する、ゆるやかな時間が流れるという。「朝が来て昼になり、夕暮れを経て夜になる。その日常の中で、時折、音楽や生け花のパフォーマンスが現れ消える構成」と話す。
観覧者は、劇場に見立てた「笹舟」や、「水に沈むまちを表現した無機質なジオラマ」を設置した会場に入り、造作物を360度から眺めることができる。「受動的にはパフォーマンスを目と耳で追いかけ時を忘れてゆったり揺れて、能動的には今公演の大きなテーマ『コロナ禍での創造活動』を思索する機会となることを期待する」とも。
開催時間は11時~17時。観覧パスポートは2,000円で、期間中いつでも入場できる。