食べる

新大門のDIY工房入るビル2階にカフェ 旬野菜使う料理提供、DIY家具も

カフェ店内で、修理した椅子を手にするソイロリビングの松本啓太さん(左)と、DIYの椅子を手にする市川和明さん(右)

カフェ店内で、修理した椅子を手にするソイロリビングの松本啓太さん(左)と、DIYの椅子を手にする市川和明さん(右)

  • 0

  •  

 新大門商店街の「soiro building(ソイロビルディング)」(名古屋市中村区羽衣町)2階に6月8日、カフェ(TEL 052-718-5828)がオープンした。

ソイロリビング手製の椅子とテーブル

[広告]

 ソイロビルディングは屋上付き3階建て・築50年以上のビルを前職で家具の設計・デザイン・製造・マーケティングなどを行っていた松本啓太さんらが代表を務める会社「soiro living(ソイロリビング)」が改装した施設。1階には昨年春、木工加工の専用機や工具が利用できる作業場「工房ソイロ」をオープンさせた。

 「ビルの再活用に当たって、古き良きもの、固有のものを捨てずに使ってきた」と振り返る松本さん。カフェ店内も、柱と天井はほぼそのままで、床には同ビルにあった畳の部屋の畳の下に敷いてあったザラ板などを使い、削りや塗装を施し床材に活用したという。カフェの席数は30席。

 店内には松本さんらがDIYで作ったテーブルと椅子もレイアウトするほか、修理や座面を張り替えた椅子を中央カウンターに設置。「リサイクルショップで見つけたもの、当店に修理で持ち込まれたが費用が合わずそのまま引き取ったものなど、ストーリーはバラバラ」と松本さん。希望があれば購入できるようにするという。

 カフェを運営するのは、ソイロメンバーとつながりがあった同区のイタリアンレストラン「山田食堂」。松本さんは「この地域でも評判がいい店で素材を大切にし、野菜がおいしいという定評もある。イタリアンのイメージが強いが、『幅を狭める必要もない』と山田食堂の店主と話し合い、今回の店では料理のジャンルを定めず、シンプルにおいしいと思ってもらえるものを提供する」と説明する。「食の発信」という目標も掲げ、生産者の思いや姿勢、食べ方などについて「少しずつ伝える場にしたい」とも。

 メニューは、新タマネギと新ゴボウを使う「気まぐれスパイスカレー」、切りたて生ハムを合わせた「野菜たっぷりサラダプレート(トマトバケット添え)」(以上、1,200円)。食材は取材時のもの。旬によって変える。スイーツは「ベイクドチーズケーキ 」「キャロットケーキ」(以上、500円)、ドリンクはウガンダ産無農薬オーガニックコーヒーの豆を使うブレンドコーヒー(500円)、カフェラテ(550円)、三ケ日みかんジュース(400円)などを提供する。

 3階はイベントスペースにする予定。今夏後半のオープンを目指す。工房の利用者でもあるアクセサリー、ステンドグラス、キャンドルなどの作家がワークショップを開くことも想定。「場を設けることで新しい接点ができれば」。屋上では庭づくりも目指す。

 ビル全体の展望について、松本さんは「キーワードはものづくり。ワークショップ目的で来店した人がビル全体を見て回ったり、ものづくりとカフェでの食事を合わせた体験パッケージなどで1、2階が有機的に結び付いたりすることで、ゆるやかに半日ほど楽しんでもらえるような場所になれば」と話す。

 カフェの営業時間は11時~16時。火曜・日曜・祝日定休。

名駅経済新聞VOTE

名古屋城と言えば?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース