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新大門商店街に木工特化のDIYショップ「工房ソイロ」 家具に携わる男性2人が開業

DIYショップ「工房ソイロ」店舗前で、「ソイロリビング」の松本啓太さん(右)と川端風見さん(左)

DIYショップ「工房ソイロ」店舗前で、「ソイロリビング」の松本啓太さん(右)と川端風見さん(左)

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 名古屋駅西の新大門商店街に木工に特化したDIYショップ「工房soiro(ソイロ)」(名古屋市中村区羽衣町30)がプレオープンして、約1カ月がたった。プレオープンは4月12日。

木工専用機やワーキングテーブルを置く「工房ソイロ」内の作業スペース

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 同店を手掛けるのは1月に設立した会社「soiro living(ソイロリビング)」で、前職で家具の設計・デザイン・製造・マーケティングなどを行っていた松本啓太さんと川端風見さんの2人が立ち上げた。同社ではユーザーと一緒に考える家や店舗など企画から、リノベーション、家具・道具の製作・リメイク、DIYサポートなどを手掛ける。

 「工房ソイロ」は3階建てのビルの1階にオープン。木材を切る、穴を開ける、表面を削る、厚みを整える、面取りするなどの作業ができる専用機や工具のほか、6~8人が作業できるワーキングテーブルを設置。新しく作る、自前の家具を修理、生活に合うように調整するなどの作業の場として、DIY初心者から経験者まで誰でも利用できる。他店で購入した材料の持ち込みも可能。ペン立てやコースター作りなど参加者のスキルに合わせたワークショップも用意する。

 松本さんは「古くなった・悪くなった家具などは、捨てるか我慢して使うか二択であることが多いが、修理したり作り直したり、調整して使うという第3の選択肢を示したいと考えた。家具のサイクルを少しでも長くできたら」、川端さんは「自分で作ってみたいが、どうやって始めるといいのか分からない、設備がないという人も多い。私たちからのアドバイスやワークショップをきっかけにDIYの敷居を下げられたら。音や場所も気にせずに作業できる」と話す。利用者にヒアリングしサポートするほか、設計図を起こすことなど柔軟に対応する。スタッフによる木材の加工も受け付ける。価格はカット、穴開け1回につき各50円、厚み変更1回につき100円など。

 木材のヤスリ掛けと組み立て、横板の長さの決定を自身で行う、半分DIYができる収納家具のセット商品も販売。店頭限定で材質や大きさなどのカスタマイズができる。今月中旬にはオンライン販売予定。端材や廃材を活用した厚みや樹種もさまざまな木材も販売。「まだ使える材料の廃棄処分ももどかしかった。無駄をなくしたいという思い」(松本さん)。30センチ(1本50円)から30センチ刻み・50円増しで用意し、必要な量だけ購入できる。

 「沿ってしまった木製まな板を削ってほしい、鉄製のフライパンの取っ手を切ってほしいといった、意外な依頼も受けた。雨漏りなど相談されることも多い。自分たちができることは対応し、できないことはほかを紹介するようにしている」(川端さん)。

 営業時間は10時15分~18時。料金は1日500円。落ち着いて作業できるよう時間制限を設けなかったという。

 夏に向けて、店頭に地域のコミュニティースペースを設置予定。「この辺りは公園などまちの余白がない。商店街の理事長とも話し、休憩や人が集う場の提供を想定している」(松本さん)。2階から屋上は、この夏~秋を目指し、松本さんと川端さんが作る木工の家具や雑貨などのショップと、飲食店をオープンする。ビル全体を「人が集まる場」をテーマにした商業施設とし、1年間掛けて地域の活性化や商店街振興を視野に入れプロジェクトを進め、グランドオープンを目指す。

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