「JR東海MARKET」で購入した商品を非対面で受け取れるサービス「スマートPick」の実証実験が現在、JR名古屋駅コンコースで展開されている。
「スマートPick」で扱う「そうめん ドクターイエロー」「そうめん 特急ひだ」「なかひら農場 フルーツスムージー」
2月にオープンしたオンラインショッピングサイト「JR東海MARKET」で販売する商品の一部を、名古屋駅構内に設置した専用機器で受け取れる同サービス。機器はSDGs推進企業が運営する冷蔵機能付きの無人機器「fuubo(フーボ)」を活用する。場所は桜通口の金時計近く。
JRグループの吉澤克哉さんは「リアルとデジタルを融合したサービス。駅利用の動線の中でJR東海MARKETの利用を推進できないかと考えた取り組み」と話す。サービスは8月1日に開始。「初動がよく、毎日利用がある。コロナ禍で減った駅利用も戻りつつある。毎日でなくても週に何回かは駅利用する人や、観光での利用もある」とも。
利用者は、「JR東海MARKET」内の「スマートPickステーション」で扱う対象商品をオンライン上で選び、注文内容を確定するとメールで届く受け取りURLをタップ。「スマートPick」機器本体に設置されているQRコードを読み取ると電子ロックが解錠され商品を取り出すことができる。
商品は「観光地の土産をレジに並ばずにスムーズに受け取れる」「駅に店舗を持たない事業者に新しい販売チャネルを提供」「駅スペースを活用したSDGs貢献」という3つの将来像を意識してそろえる。
「名古屋マリオットアソシアホテル」の「飛騨牛カレー」(1,200円)、「梨杏 特製 XO醤(自宅用)」(4,300円)、「長尾中華そば お土産ラーメン」(1,080円)、JR東海と「池利」がコラボした「そうめん ドクターイエロー」「そうめん 特急ひだ」(以上、1,622円)、「なかひら農場 フルーツスムージー」(389円)など。季節商品など販売時期を過ぎたことが廃棄の理由の商品や、サンプルとして作られ残ってしまったものなども扱い、食品ロスなどにも貢献する。商品の売れ行きからニーズのある商品も検証する。
「事前購入しているので、安心して受け取れる。当社としては、配送の際のCO2削減や店舗出店の省力化できるメリットがある」と吉澤さん。「将来的には手ぶらで観光し帰りに駅で受け取って帰路に就けるという、旅行の付加価値になれば」とも。
支払いはクレジットカード。販売機にカメラを設置し盗難抑制を図る。当面の間設置する。