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インスタレーション、ライブなど開催 名古屋城「秋の夜間特別公開」始まる

ライトアップされた名古屋城天守と本丸御殿特設会場の様子

ライトアップされた名古屋城天守と本丸御殿特設会場の様子

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 閉園時間を繰り下げて夜の名古屋城を楽しんでもらうイベント「名古屋城 秋の夜間特別公開~景 KEI~」が11月25日、名古屋城(名古屋市中区本丸1)内で始まった。

名古屋城二之丸庭園「枯池」のライトアップの様子

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 同イベントのコンセプトである「景」は、「ひかり」とも「かげ」とも読める漢字。同イベントプロジェクトチームメンバーの青木奈美さんは「『景』という字が表す両義性、表裏一体をベースに、『相反するものが共存し、尊重し合う関係性』を表現したいと考えた」と話す。

 期間中、普段は16時で入館受付を終了する「名古屋城本丸御殿」を夜間公開する。夜間公開では特別に、高貴な客人をもてなす際に使われたといわれる対面所の一つ「次之間」を入室観覧できる。名古屋城総合事務所の吉田祐治さんは「次之間の襖には、初代名古屋城城主徳川義直の正妻、春姫の故郷である紀州和歌山城下の光景が描かれている。春姫が慣れ親しんだ和歌山を描く風俗画を間近で目にしてもらえたら」と話す。他にも、3代将軍徳川家光が京都に向かう途中に名古屋城に宿泊するために増築された建物「上洛(じょうらく)殿」の「上段之間」北側に設けられた、トイレに出入りするための通路「菊之廊下」を初公開する。

 約3万平方メートルの庭園「二之丸庭園」の夜間特別観覧は、今回が初めての開催。ピアノやシンセサイザーなどの演奏が複雑に重なって響く庭園内に、プロジェクションマッピングやレーザービームなどを駆使し、「ひかり」と「かげ」が絡み合う大小さまざまな「景」10個の「景」を仕立てた。空間演出を担当したクリエーティブレーベル「ペリメトロン」によると、「ライトアップと聞いて一般的にイメージされるようなきらびやかな光景ではなく、光を用いて暗闇をどう引き立たせるかにこだわった」という。ライトアップは16時開始。

 期間中は、本丸御殿に設けた会場でアーティストによるライブや食の提供、トークショーなどの文化芸術のイベントも行う。11月29日にはトークイベント「名古屋城コミュニティ・アーカイブの可能性」を開催。参加には事前申し込みが必要。12月4日に特設ステージで行う、声のアーティストで美術家の山崎阿弥さんのライブ(18時と19時30分の2回)は観覧無料。雨天時は会場を本丸御殿「孔雀之間」に変更する。

 発酵と醸造がコンセプトの食の空間「時空食堂」では、オリジナルフード、アルコールドリンクを提供する。フードは西区の「ほしのこ食堂」、ドリンクは覚王山のバー「姫ヶ池Barやもり」が手がける。

 フードは全8種類で、「有機八丁味噌(みそ)の土手煮」(800円)や「若鶏の塩麹(こうじ)唐揚げ」(5個入り=850円)、「酒粕(かす)香る 里芋とパンチェッタとブルーチーズのグラタン」(900円)など、尾張名古屋の食文化を代表するみそをはじめ、さまざまな発酵食品を用いたメニューが並ぶ。ドリンクは「二十四節気」をモチーフにした24種類(全て1杯800円)。みりんや赤みそ、東海地方の醸造家が手がけたアルコールをベースとしたカクテルがあり、一部はノンアルコールに対応。星座盤を思わせるメニュー表には、フードとドリンクのペアリングが記されている。食堂の開催日は12月3日・4日・8日。営業時間は16時30分~20時30分(ラストオーダー、25日は19時30分)。

 期間中の観覧時間は9時~19時30分(閉門は20時)で、12月3日・4日・8日は20時30分(閉門21時)まで延長。観覧料は、大人=500円、名古屋市内在住65歳以上100円、中学生以下無料。12月8日まで。

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