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名駅南の「祢宜公園」に可変式「ごろりんベンチ」 椅子、机、イベント活用に

「祢宜公園」に設置された「ごろりんベンチ」に座る名駅南地区まちづくり協議会会長の近藤さん(前列左)と名古屋西ロータリークラブ会長の服部徹さん(中央)

「祢宜公園」に設置された「ごろりんベンチ」に座る名駅南地区まちづくり協議会会長の近藤さん(前列左)と名古屋西ロータリークラブ会長の服部徹さん(中央)

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 名駅南の「祢宜(ねぎ)公園」(名古屋市中村区名駅南1)に1月23日、ベンチ「ごろりんベンチ」が設置された。

「ごろりんベンチ」をステージとして使いヨガインストラクターが開いた屋外ヨガ体験の様子

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 名古屋西ロータリークラブが、同公園の「快適性・利便性の維持・向上を目的にする奉仕事業として「名駅南地区まちづくり協議会」に送った寄付金で作られた。高さ、形が異なる4つのパーツで作られ、離したり移動したりできる。材料は、割れにくく腐りにくい「エコアコールウッド」を使う。難燃塗料も塗布した。

 同協議会は町内会などと共同で現在、地域の誰もが憩える公園「祢宜・子どもオアシス」を将来像に掲げた公園利活用社会実験「ごろりんプロジェクト(愛称)」を実施している。協議会会長の近藤多喜男さんは「以前の公園は、路上生活者のたまり場になっていたり違法駐輪があったりなど本来の公園として利用されず、柵を立てて立ち入り不可にしたこともあった。さらにコロナ禍を機に近隣ビル内の喫煙所が廃止になった影響で、公園での喫煙が目立ち『灰皿公園』になってしまった。近年、名駅南エリアにはマンションも増え住人も増えている。このままではいけないと思い、課題解決を検証する社会実験を始めた」と振り返る。

 一昨年の12月に園内に人工芝を設置することで分煙促進や吸い殻のぽい捨て削減を検証。その後、人工芝を増設する整備のほか、「住人の顔が見えると皆さん安心できるのでは」(近藤さん)という考えで昨年、約5000人いる住人全員が顔を合わせて集うことを目指した「五千人祭」も行った。

 近藤さんは「ごろりんベンチは椅子やテーブルのほか、イベントに使うなど、さまざまな展開が考えられる。最近では、夕方や週末にベビーカーを押す人や遊びに来る子どもの姿が増えてきた。さらに増やしていきたい」と笑顔を見せる。

 設計は名古屋工業大学伊藤孝紀研究室の学生が担当。大学院修士課程1年の西本帆乃加さんは「地面の人工芝や既存の石の椅子も使うことを考慮して設計した。寝転ぶこともできる」、同じく修士課程2年の中山朋紀さんは「長く大切に使ってほしい」と話す。

 同様の取り組みは西柳公園(名駅4)がある「名古屋駅地区街づくり協議会」に対しても行われ、「おもてなし花だん」が設置された。

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