
名古屋在住のフリーライター大竹敏之さんが金のしゃちほこをテーマに制作した路上観察型の名古屋散策ガイドブック「名古屋金シャチさんぽ」が10月1日、発売された。
名古屋の街の至る所で目にする「金シャチ」をデザインしたマンホールのふた
街にあるマンホールや公共のマスコット、土産物のパッケージなど多様に展開される「金シャチ」を見つけながら、名古屋の街を歩く楽しさを提案する同書。出版のきっかけは、大竹さんが2020年1月1日に始めた、名古屋の街で見つけた金シャチを毎日(名古屋を離れている日を除く、2024年以降はマイペースで継続)ツイッター(現X)に投稿する「#(ハッシュタグ) 一日一鯱(しゃち)」。これを本にしないかと風媒社(名古屋市中区大須1)の編集者から声がかかった。
大竹さんによると、同書に登場する「金シャチ」は約3000種類という。名古屋駅の構内や地下、商業ビル、名古屋城、円頓寺、伏見、栄、錦、大須、鶴舞公園周辺などスポットごとに所在地と共に紹介し、「金シャチ街歩き」できるように構成している。
「本にするなら読み物にしたい」(大竹さん)と思い、これまでに気になっていた街中の金シャチについて取材して深掘りした記事も掲載。市内でたくさん目にすることができるふたにデザインした「金シャチマンホール」の生態についての記事や、名古屋城から程近い公営住宅の外壁に設置された半立体の大きな金シャチなどを取り上げる。
最初から直近までの「一日一鯱」の記録も掲載する。金シャチの分類は、見た目で分ける「型」、役割・機能で分ける「類」、場所で分ける「系」。
「普段気にしていない、見逃している人が多いであろう街中にある金シャチを、普段から気にして過ごしてみると名古屋の街への愛着が深まった。皆さんも自分なりに気になる物を見つけて、ハッシュタグを付けて投稿するなど楽しんでほしい。街を歩いてみようと思ってもらえるきっかけになればうれしい」と話す。
仕様はA5判、98ページ。価格は1,320円。