ミッドランドホール(名古屋市中村区名駅4)で9月30日、シンポジウム「街を育てるエリアマネジメントのあり方」が開催された。
主催は名古屋駅地区街づくり協議会。同協議会会員のほか名古屋市住宅局や緑政土木局、中村警察、中村消防、中部地方整備局(国交省)、建設会社、設計事務所、名古屋大学の学生など約170人が参加した。
当日は、東京都市大学の小林重敬教授が、東京の丸の内や大手町、有楽町地区、福岡の博多天神地区など大都市中心部の事例を基にエリアマネジメントについての基調講演を行った。「エリアマネジメントは管理するということではない。作る段階から考え、それを育てていくことを一体で取り組む」と小林教授。「事業者、地権者、市民など幅広く多くの人が街づくり参加することが大切」とも。
その後、小林教授がコーディネーターとなり、パネリストにまちづくりカンパニーの西郷真理子社長、We love 天神協議会の陶山秀昭理事長を迎えトークセッションを開催。小林教授が大丸有(大手町・丸の内・有楽町)地区などの先進事例の取り組み状況や街づくり組織、街づくりを行うための財源確保の事例などについて説明を行なった。西郷社長は高松丸亀商店街の街づくり、陶山理事長は天神地区の街づくりと、それぞれ説明を行った。
シンポジウムを終え、同協議会の平沢さんは「天神地区では、ほかに業務を持ちながら自発的に街づくりにかかわっている約90人の人がいることを知った。特に、福岡市の職員が協議会の事務局のメンバーとして積極的に活動していることに驚いた」と話す。「持続的に街づくり活動を実施するためには、協議会組織が任意団体ではなく法人格を持った組織をつくることが重要であると感じた」「街づくりは街づくりの目標やガイドラインを作るだけでなく、その活動を行った後に評価する仕組みも大切だと学んだ」とも。今後の名古屋駅地区の街づくりに生かされる内容となった。