円頓寺・四間道の情報誌「ポゥ」が5周年-地元の女性3人が手がける

左から、久路里まりさん、飯田幸恵さん、カワカタミカコさん

左から、久路里まりさん、飯田幸恵さん、カワカタミカコさん

  • 21

  •  

 名古屋駅にほど近い下町情緒のある円頓寺・四間道かいわいの情報誌「ポゥ」が最新号で5年目・10号を迎えた。

[広告]

 2005年11月に創刊した同誌は年2回発行。このエリアに縁のある飯田幸恵さん(編集長)、久路里まりさん(構成・デザイン担当)、カワカタミカコさん(イラスト・マップ担当)の女性3人が手がける。表紙には円頓寺・四間道かいわいの実際の風景画を載せ、2号目からは「お気に入りの場所」をモチーフにしたカワカタさんが作る版画を使用。

 久路里さんとカワカタさんとの出会いから始まった同誌。創刊1年前の秋にカワカタさんが経営する雑貨店「月のののうさ」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-583-8233)が四間道にオープン。犬の散歩中だった久路里さんが「何か店が新しくできているな~と店を通りかかり、そのときはショップカードだけを持ち帰った」。「店のホームページをネットで見て、『こんな感じの店なんだ~』『ネコが好きなんだ~』などと思い、後日店を再び訪ねた」。

 話してみると感性や方向性が合い、いつしか店の縁側でよく話すようになった2人。そのころカワカタさんは店を知ってもらう目的でこのエリアのマップを、円頓寺出身の久路里さんはこのエリアに特化した情報誌が作りたいと考えていたことから、マップの載っている情報誌を作ることに。情報誌のタイトルは、英語で主にネコの足裏を意味する「ポゥ」と名付けた。

 細かい作業が得意なカワカタさん、グラフィックデザイナーでありノウハウのある久路里さんだが、「2人じゃバランスが悪いね」ということから、久路里さんの同級生の飯田さんを誘いスタート。飯田さんは商店街の理事もしており、かいわいとのつながりが強かったという。

 内容は四間道、円頓寺商店街、円頓寺本町商店街、西円頓寺商店街を中心としたカワカタさんお手製のマップに飲食店、洋服店・雑貨店、理容店・美容室、神社、会社・事務所、コインパーキングなどのほか、歴史あるこのエリアならではの史跡表札もマッピング。マップには同誌推薦のショップ、イベント、コラム、ネコ情報、史跡についてのコラムなどを記載する。印刷もこのエリアの印刷会社「カミヤマ」が手がけるなど、地元色あふれる情報誌だ。

 3人は、「『ポゥ』を始める前は編集などにかかわったことが多く、学んだことが多かった。街を歩いているといろんな人に声をかけてもらえるようになった。街が前よりも好きになった」(飯田さん)、「この5年で街も変わったし、3年前に理事長に就任し立場も変わった。『ポゥ』を始めていなければ、理事もかかわっていなかっただろうし、巡り会わなかった人もいただろう。すごく枝葉が伸びた」(久路里さんは)、「いろんな人と知り合えたことが良かった。人と人がつながったので、これからは街と街もつないでみたい。表紙をずっと手がけて来たことで、一つの財産になった」(カワカタさん)と、それぞれ振り返る。

 5年目・10号を記念して「月のののうさ」入り口付近の壁ギャラリーで6月4日から、「ポゥ5年のあゆみ展」を開催。バックナンバーと、表紙の版画絵とモチーフとなった写真を対で展示するほか、ネコのシルエットをデザインした「猫豆絞り手ぬぐい」(800円)などのグッズも販売する。開催は今月末まで。

名駅経済新聞VOTE

名古屋城と言えば?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース