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「ワンデーシェフ」レストランにサラリーマンシェフ-料理通じ生産者の思いアピール

「サラリーマンシェフ大嶋」の屋号を掲げる大嶋忠雄さん(右)とオーナーの木下さん

「サラリーマンシェフ大嶋」の屋号を掲げる大嶋忠雄さん(右)とオーナーの木下さん

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 日替わりでランチやディナーを提供する「ワンデーシェフシステム」を取り入れた「コミュニティーレストラン 庵ひろ(あんひろ)」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-551-2651)に1月29日、「サラリーマンシェフ大嶋」が登場する。

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 「サラリーマンシェフ大嶋」の屋号を掲げるのは、システム開発の会社で働くサラリーマンの大嶋忠雄さん。3年前までは料理をしたことがなかったという。両親が旅行に出かけた際、「毎日インスタントの食事では不健康だ」と思い、見よう見まねで料理を作ったことに始まる。作ってみておいしい、楽しいと思い興味が沸き料理の面白さに目覚めた。初めて作った料理はダイコンの煮物だった。

 また、食をテーマにしたイベントや祭、直売所などに足を運ぶことが多くなり、いい食材を見つけることが趣味に。野菜や肉などの素材のほか、調味料やカレールーなど地元の岐阜県を中心にした食材が多いという。新しい食材を手に入れては料理し、家族や友人に振る舞う機会が増え、今では週1度は料理を手がけレパトリーも増えた。「評判はいい。作るカレーは近所のおばちゃんにファンがいる」と笑顔をみせる。料理は和食が中心。

 そうした中、「家族や友人以外の他の人には自分の料理はどうなのか試してみたい」という思いが募り、知人の紹介で昨年6月に初めて「庵ひろ」のワンデーシェフとして、来店客に自慢の料理を振る舞った。初めてのメニューは、恵那市のブランド肉「恵那鶏(えなどり)」と「山金豚(やまきんとん)」を使ったチキンカレーとポークカレー。「おいしいと言われてうれしかった。手際よく提供するのが難しかった」と振り返る。

 それから月1度のペースでほぼ毎月出店してきた。「ここまで素材にこだわるワンデーシェフはいない」とオーナーの木下さん。水は恵那市のわき水を持ち込み、米は地元の食のイベントで見つけた「まもろ米」を使用。生産者にも直接会いに行き、「まもろ米」の魅力をまとめた新聞を自作し利用客にアピールする。ワンデーシェフの目的について、大嶋さんは「いい食材を作っている生産者の思いを料理という形でアピールしたい。生産者には食材をどんな料理にしてどんな反応だったかを伝え応援できれば。おいしいものをありがとうと伝えたい」と話す。

 今回提供する料理は2種類。長野県の郷土料理「投じそば」(900円)は、そばをかごに盛り、恵那鶏のミンチや信州の油揚げ、野菜をふんだんに使った鍋にそばをくぐらせ鍋の具材と一緒に食べる。自宅でもよく作って食べるといい、実際の「投じそば」と比べると豪華な仕上がり。かやくご飯が付く。恵那鶏を使った「チキンカレー」(800円)は以前とは作り方を変え提供。どちらにもサプライズ感のあるデザートが付く。

 「いろいろ試したい食材がある。食べてもらいたい料理もたくさん」と意気込む大嶋さん。今後も本業を大切にしながら、月1回のペースで続けていく。

 当日の営業時間は昼少し前~14時頃。予約不要。

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