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名駅の映画館「シネマスコーレ」のスタッフらが被災地へ-映写機を修理

映写機を修理している様子

映写機を修理している様子

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 名駅西口の映画館「シネマスコーレ」(名古屋市中村区椿町1)のスタッフや中部圏で活動する映写技師らが4月8日~11日、東日本大震災被災地の映画館で映写機の修理に当たった。

 出発当日、長野県の映画館に向かい交換機材を調達し、翌日に岩手県一関市の「シネプラザ」に向かった。発起人の伊勢市のミニシアター「伊勢進富座」支配人の水野さんが、以前から親交があったシネプラザ社長からの依頼をきっかけに同活動が立ち上がった。

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水野さんが、ミニシアターの映写機などの修理、整備を手がけている映写技師の鈴木さんに声を掛け、シネマスコーレの木全哲さんにも話が来た。「鈴木さんは自分にとって師匠筋。東海地方で一番の腕を持つ。シネマスコーレもずっとお世話になっている方」。別の映写技師1人含めた4人で現地に向かった。

 出発前日の7日に起こった震度6の余震で一関市全体が停電し、「(8日に)名古屋を出発したときも停電していると聞いていた」(同)が到着数時間前には電気が復帰。街は海から離れていることもあり、見た目は平常に見え、飲食店もメニューは限定されているが再開していた。到着してすぐ震度4の余震が起こったが現地の方は冷静。「震度3、4の余震は毎日あると聞く」。「(7日の)震度6の余震は3月11日の震災がフラッシュバックしたとおっしゃっている方がいた。それまでは毎日が大変すぎて大震災当日のことはすっかり忘れていたという話を聞いた」とも。

 2館あるシネプラザは、共に映写機が倒れ故障しているほか、アンプが置かれていたラックなども転倒していた。映写機は破損していたデジタル音声のヘッドや、曲がってしまったフィルムが通るローラーを交換。地震対策を施していたため致命的な故障はなかったという。劇場内は天井から空調機が落下しているほか、スピーカーがスクリーンに突き刺さり破け交換が必要だった。映写機は2館とも修理が完了したが、客席の損害を修理する内装業者が現在手一杯で再開のめどが立たないという。

 高速道路の途中で通った福島は「人気が全くなくゴーストタウンのようだった」。一宮城付近は隆起している箇所が目立ち、「車体が飛び上がるほどでこぼこになっていた」。仙台あたりになると急ににぎやかになり、「被災から復興しようという意気込みを感じた」。途中立ち寄った仙台の映画館では、一日でも早い再開を目指し、映画館の社長が家族全員で片付けや修理に取り組んでいる姿を見かけた。「4月後半をめどに再開予定と聞いている」

 「映画に食べさせてもらっているので、映画館が困っていればどこにでも行く。別段の思いなどはない」と木全さん。「お金に余裕がないので…役に立てて少しほっとしている」とも。

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