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名古屋で移動式テント劇場のアートプロジェクト 初披露公演へ

9月19日に初披露する作品「CANAL MEMORY」イメージ (C)Toshihiro Ito

9月19日に初披露する作品「CANAL MEMORY」イメージ (C)Toshihiro Ito

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 名古屋を拠点に現在、アートプロジェクト「月灯り(あかり)の移動劇場」が進んでいる。

移動式テント劇場の3Dイメージ

 同プロジェクトを手掛ける演出家・振り付け家・舞踏家の浅井信好さんは中川区出身。昨年までパリを拠点に活動を続けてきた。

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 「月灯りの移動劇場」は小型の移動式テント劇場。木製のおもちゃやオブジェを詰め込んだ「月灯りのおもちゃ箱」を舞台美術として使い、パーツに光を当て巨大化させた影絵を使った空間でダンスやパフォーマンスなどの公演を行う。

 浅井さんによると、「すでに日本への拠点移動が決まっていた」という昨年5月、ドイツで作品制作を行っていた際に、今回のアートプロジェクトを考え始めたという。

 「漠然と大きな夢を描いていたが、いざスタートすると数え切れないほどの課題が常に目の前にあった。イメージと構想しかない段階から多くのアーティストやクリエイター、職人、企業の方々が共感し携わってくれた。ともに歩んでくれる人たちが増えていくごとに責任と重圧を感じるが、間違いなく近い将来実現できると思い進めてきた」とも。運営や製作にかかる費用は、助成金やクラウドファンドを使い集めたという。

 9月19日には、リンナイ旧部品センター(名古屋市中川区広川町4)に「月灯りの移動劇場」を設営し、お披露目公演作品「月灯りの野外劇場で子どもたちとともに音楽とダンスが織りなす『CANAL MEMORY』」を上演。中川運河の近隣住民に取材して得たという「運河にまつわる思い出」を題材に、ミニダンスパフォーマンス仕立てのストーリーを展開する。

 浅井さんは「『月灯りの移動劇場』は、建築家の横関浩さん、生田京子さん、名城大学の生田研究室とともに1年かけて作り上げた。予算の問題から劇場を完全に仕上げることはできなかったが、お披露目できるのがうれしい」と笑顔を見せる。

 お披露目公演に関連したワークショップなども開く。9月9日は中川文化小劇場で、木のおもちゃでプロジェクトメンバーと遊ぶワークショップ(10時~11時30分、参加無料、定員20人)、同10日は東京で4月に初上演した「月灯りの移動劇場の心臓部」(浅井さん)という公演「はてしない物語演」(14時~、18時~、当日券=1,000円)、同17日はリンナイ旧研修センターで、木のおもちゃ作家による木のおもちゃ作りと影絵作りワークショップ(10時~12時、参加無料、定員20人)、移動劇場を手掛けた建築家らと一緒に移動劇場を組み立てるワークショップ(12時~17時, 参加無料)、「体験と鑑賞を提供する」をコンセプトに、舞台美術の「木のおもちゃ」でメンバーと一緒に遊ぶワークショップを行う。

 「本物のものづくりや、職人が丹精込めて作ったぬくもりを感じていただける。劇場もお客さまと一緒に組み立てることができる。プロセスに自分が関与しているという感動を体験してほしい」と参加を呼び掛ける。

 「夜公演では、ワークショップで作られたおもちゃを借りて影絵を作り、摩訶(まか)不思議な夢のひと時を過ごしてもらえるよう演出する。自分たちで組み立てた空間や作った木のおもちゃなどが作品を彩っていく。そうしたプロセスを含めて月灯りの移動劇場だと考える」とも。

 11日は、浅井さんの作品に出演できるオーディション(対象は10歳~60歳)を開。オーディションで選ばれた子どもたちと一緒に中川運河を散策し、話をしながら作品作りに取り組む。

 「中川運河でしか作り出すことのできない作品を作ってみたい」(浅井さん)と意欲を見せる。

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