名古屋おもてなし武将隊の徳川家康さんに、2023年放送予定のNHK大河ドラマが家康の生涯を描くストーリーになったことについて、今の気持ちをたずねた。
名古屋おもてなし武将隊は、名古屋の観光PRを目的に、2009(平成21)年11月に結成したグループ。メンバーは織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、前田利家、加藤清正、前田慶次の6武将と、陣笠隊4人で、拠点の名古屋城のほか国内外で活動する。
家康の生涯をテーマにした内容と知ったことについて同隊の家康さんは「わが、時代が来た」と力強く答えた。
「『タヌキおやじ』と呼ばれる儂(わし)は権力者ゆえに、ずる賢い印象を持たれておると思う。物語では歴史の羅列だけでは語れない、儂の人生において別の物語も描いてもらえるのではと期待しておる」と話す。
愛知・岡崎、静岡・浜松など、全国に縁の地がある「徳川家康」。誕生の地で幼少期を過ごした岡崎については、「物語では幼い頃も描いてくれるだろう。感謝の念もあり、一方、父、母と行き別れたり、人質になったり…苦しいこともあった。なぜ天下人になったか、その原点を感じてもらえるのでは」(家康さん)。名古屋城を築城し、まちを作った名古屋に対しては「駿河、江戸、京のまちなどいろいろなところに城を作ったが、名古屋は集大成として最後にまちづくりを行ったところ。今の『名駅』のあたりは、秀吉殿の生まれの地でもある。信長殿と一緒に馬を走らせた場所でもある。三英傑の形も浮かび上がる」。
通例、大河ドラマ放送の影響で関係する地域に注目が集まることについてたずねたところ、「コロナ収束後は多くの者が体力も気持ちも外に向かっていくと思う。伝説も含め、全国津々浦々にあるわしの縁の地を巡ってもらえたら」と呼び掛ける。