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名古屋の屋上を利活用するプロジェクト「青空ルネサンス」 ポケットパークとして開放

屋上で思い思いに過ごす「青空ルネサンス」1回目の様子(「青空ルネサンス」記録動画より)

屋上で思い思いに過ごす「青空ルネサンス」1回目の様子(「青空ルネサンス」記録動画より)

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 名古屋の屋上を利活用するプロジェクト「『青空ルネサンス』 屋上から、名古屋に、にぎわいを」が現在、活動を進めている。

「青空ルネサンス」1回目の会場の様子

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 企画・運営するのは、空間設計を手掛ける「ライムデザイン」の篠元貴之さん。2009(平成21)年から地元の名古屋を離れ、シカゴ、ベルリン、東京の街を見て、2019年末に名古屋に戻ってきた。同プロジェクトを考えたきっかけについて篠元さんは「名古屋の街をより魅力的にしたい思いが根源。地元に戻り、どうやったらこの街に貢献できるか考えていた」と話す。

 最初は自身の仕事を生かし店舗設計と運営を考えていたというが、コロナ禍が訪れて「いい店がなくなってしまうかも、という危機感で新規店より既存店のサポートをしなければと思った。テークアウトのサポートと、街を歩いた時に気になった未利用地である『屋上』を掛け合わせ、変化をつくりたいと思った」と振り返る。

 昨年8月に納屋橋エリアのビルの屋上を借りて会場とし、第1回を開催。屋上に人工芝を敷き、テーブルや椅子、ハンモックなどを置き、周辺の店で販売するテークアウトメニューを食べられるポケットパークとして開放。約50人が利用した。家族連れ、友人グループなどがテークアウトの食べ物・飲み物を囲み思い思いの時間を楽しみ、夕暮れにはランタンなどで明かりをともし過ごした。

 3月27日~4月4日に2回目を開催する。利用可能な時間は13時~17時(3月27日・4月4日は12時~19時)。エレベーターなしで4階建てのビルで、退屈しないように階段室にアートを展示しギャラリーとする。屋上にはデジタルデザインを駆使した「屋上彫刻」も設置。3月27日・4月4日は、周辺の飲食店と提携し、テークアウトのランチボックスを用意する。

 利用には同プロジェクトのインスタグラムをフォローし、参加希望を記したダイレクトメッセージを送る必要がある。屋上にいる担当者にインスタフォロー画面を提示し入場する。

 初期の数回は、屋上の楽しさ、外で飲食する楽しさを共感する段階として、利用は無償提供するという。場所を変えて定期開催し、多くの人の共感を得た後に常設を目指す。「最終的には、名古屋の屋上のある店でのネットワークを構築し、『名古屋の屋上が面白いようだ』という、福岡における屋台のような位置付けになってくれれば、名古屋の観光資源としても一役買えるのでは」と篠元さん。「名古屋は観光として魅力のない街と言われているが、少しずつ変えることができると思っている」とも。

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