16年ぶりに地上に降りた「金シャチ」を使った「名古屋城 金鯱展 ~守り神降臨、海と山の祈り~」が3月20日、名古屋城(名古屋市中区本丸1)の「二之丸広場」で始まった。
全方向から見ることができる「名古屋城 金鯱展」の「山シャチ」
「金シャチ」を海と山に見立て演出した会場に「海シャチ」(メス)、「山シャチ」(オス)として展示した「巨大なアートギャラリー」が登場する同展。「山」の上に設置する「山シャチ」は全方向から鑑賞でき、水盤に浮かべた「海シャチ」は水面に映る逆さ金シャチも楽しめる。
白い箱型のブース内側は、ユーラシア大陸を旅してきた「シャチ」のルーツや、災厄と向き合ってきた「シャチの仲間たち」を表現した絵図で埋め尽くされる。絵図を手掛けたのは、UAさんのジャケットアートを皮切りに数々のミュージシャンに作品を提供してきたイラストレーターの2yangさんで、同企画のために描いた。箱型ブースに設けた窓から「山シャチ」を臨むことができ、絵図と金シャチを共に楽しめる。
観覧は3つのコースを用意する。「山シャチ」と「海シャチ」の両方を「じっくり」楽しめる「スタンダードコース」、所要時間が短い「ショートコース」、「海シャチ」の近くでの専任カメラマンによる記念撮影ができる「フォトコース」(1組1枚=2,000円)。フォトコースの利用は、同展ホームページで受け付ける事前申し込みか当日配布の整理券が必要。写真は同展オリジナルデザインの封筒に入れ、その場で受け渡す。
初日には河村たかし名古屋市長らが参加するテープカットも開催。河村市長は「近くで見た金シャチはキラキラ輝いて立派」と話す。
グッズ販売ブースも設置。同展のビジュアルをデザインしたステッカー、ポストカード、ます、杯、金シャチの刺しゅうを施したソックス、ポロシャツなど。名古屋城オリジナルの土産で、石垣をモチーフにしたぬいぐるみ(4種類)、名古屋の郷土玩具を1000個限定で復刻した「金鯱土鈴(きんしゃちどれい)」、風呂に入れてヒノキの香りを楽しむ「金シャチの湯」など。
会場には、東日本大震災から10年の節目を迎える陸前高田市が観光PRや物販のブース、蒸しかき・蒸しホタテや地酒を販売する飲食ブースも登場。同時開催する「名古屋城春まつり」(5月5日まで)ではステージイベントや、フード・スイーツを提供する飲食ブースを展開する。飲食ブースは西之丸広場に設置。
開催時間は9時~16時30分(3月26日以降は夜桜ライトアップする「名古屋城 桜まつり」のため、19時30分まで)。名古屋の城観覧料(大人=500円、中学生以下無料)が必要(「金鯱展」への入場は無料)。4月2日まで。