銭湯「白山温泉」(名古屋市西区枇杷島1)で7月18日、「白山温泉湯まつり2022」が初開催される。
同施設と銭湯の組合「愛知公衆浴場業生活衛生同業組合」、金城学院大学国際情報学部国際情報学科2年メディアスタディーズコースの学生らがタッグを組み、コロナ禍などの理由で減少する銭湯のPRを目的に企画した。同校教員の都築徹さんが同組合と縁があり、同組合理事でもある白山温泉店主と知り合ったことに始まる。
同施設は内風呂のほか露天風呂で日替わりの薬風呂など8種の風呂と、高温サウナと薬草スチームサウナの2種のサウナを備える。
同企画は4月から授業の一環として始まった。学生がアイデアを出し合い、若い世代にもPRできるように撮影した銭湯内の写真をSNSで投稿できるような貸し切り銭湯企画などの提案があった中、コロナ禍で全国的に中止が相次いでいた祭りと掛け合わせた企画を進めることになった。
同コースの学生ら数人は同施設を実際に利用し、利用者にインタビューも行った。同企画メンバーの一人の伊藤麻衣さんは「ほかの銭湯に比べ風呂の種類も多くサウナもあり、充実した施設だということが分かった」という。
当日は、同施設の駐車場や銭湯の待合室を会場に、メンコやけん玉などの「昔遊び」や、ヨーヨー釣り、スーパーボールすくい、うちわ作り体験など遊びのコンテンツを用意するほか、かき氷や焼きそば、瓶ラムネなど飲食物を販売する屋台も設置。来場した子どもを対象に手持ち花火を配布する(中学生以下、先着100人)。水谷光里さんは「自分たちより下の世代でもあまり遊んだことがない昔の遊びは、子どもだけでなく、その子どもの親世代なども一緒になって楽しめるように考えた」と話す。利用や購入は無料と有料(100円~200円)のものがある。
銭湯の開店時間前に同イベントを開催し、イベント終了後に銭湯利用につながることを期待する。
夏祭りから、夏を連想させる波と花火をモチーフにチラシやポスターを制作。チラシには遊びのコンテンツなどに使える1回分(200円)の「まつり券」を付け、近隣を中心に事前配布する予定。
「銭湯は自分たちより上の世代の利用が多いが、このイベントをきっかけに若い人や子どもたちにも興味を持ってもらうきっかけになれば」(水谷さん)。「サウナにも注力している白山温泉。サウナブームでもあるので、楽しみに来てもらえれば」と加門央楓さん。「メンバー全員で事前告知も頑張って、素敵な祭りにしたい」とも。
都築さんは「幅広い提案ができたと思う。当日は地元の『パパ友』で構成される町おこしなどを行うグループも協力してもらう。ささやかな祭りだが、学生と世代を超えた地域の人々との関わりが生まれた」と話す。
開催時間は11時~15時。イベントは入場無料。