名駅西の映画館「シネマスコーレ」(名古屋市中村区椿町8)で11月26日、「第4回インド大映画祭」が始まった。
主催は、関西や名古屋を拠点に活動するNPO法人「インド映画同好会」。同映画祭は日本未公開の新作を中心に、インド映画の中でも「他では取り上げない」ような特異なラインアップを意識して選出した作品を上映する。
映画祭の発起人で同団体代表のサミー・アネット・石川さんは、インドを含むアジア各国の映画作品を通じた異文化交流、相互理解を目的とする活動に取り組んできた人物。特にインド映画は「四半世紀以上追い続けてきた」という。「日本未公開のインド映画にも名作や佳作、物議を醸した問題作や奇作などがあり、それらを鑑賞できる機会がないことを残念に感じていた」石川さんは、2019年に一念発起して映画祭を企画。これまで名古屋のほか、大阪、兵庫、京都、東京、群馬、新潟などの映画館で開催してきた。
名古屋会場では作品の製作地域やジャンルが異なる7作品を上映する。今回から作品の特徴を明確に示す試みとして、新たに「衝撃枠」「スポットライト枠」「クラシック枠」を設置。問題作や奇作とされる作品を取り上げる「衝撃枠」では、シリアルキラーの愛と軌跡を描くヒンディー映画「野獣一匹2 -Ek Villain Returns」を選出。話題作を取り上げる「スポットライト枠」では、実話を元にした3人の男性の物語を描き、インド国内で各賞を受賞しアカデミー賞の候補にもなったタミル映画「ただ空高く舞え -Soorarai Pottru」を選出した。
名古屋会場のシネマスコーレについて、「単体作品を上映してもらうなど映画祭開催以前からつながりがあった」と話す石川さんは、「木全純治支配人、坪井篤史副支配人の映画に対する熱量の高さと人柄に深く感銘を受けた」とほほ笑む。坪井副支配人も「開催を重ねるごとにパワーアップしていると感じる。たくさんの観客が足を運ぶ映画祭に進化することに期待している」とエールを送る。
1作品当たりの料金は、一般=1,500円、学生=1,300円、シネマスコーレ会員=1,200円。12月9日まで。