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名駅のハンズで原石・化石特集「ミネラルロマンス」 3年ぶりに海外で買い付け

結晶面がきれいで透明感が高い「トパーズ(黄玉)結晶」を手にする「ミネラルロマンス」担当者の塩野正鎮さん

結晶面がきれいで透明感が高い「トパーズ(黄玉)結晶」を手にする「ミネラルロマンス」担当者の塩野正鎮さん

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 原石・化石の特集イベント「ミネラルロマンス」が12月23日、「ハンズ名古屋店」(名古屋市中村区名駅1)10階のイベントスペースで始まった。3年ぶり14回目。

240万円の値を付けた今回の「ミネラルロマンス」で「守り神」と呼んでいる「フォスフォフィライト結晶」

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 同イベントは例年、海外で開催される「ミネラルショー」(原石・化石の即売会)で同企画担当者の塩野正鎮さんらが直接買い付けした商品を扱う内容だが、コロナ禍でミネラルショーに行けなかった時期には、国内で調達したものを中心に特集した「ミネラルロマンス エクストラ」として開催してきた。

 今回、3年ぶりに海外に行ける機会が生まれ、最も開催時期が近かったドイツのミュンヘンで開催される、世界四大ミネラルショーの一つ「ミュンヘンミネラルショー」に出向き、2000点以上を直接買い付けてきた。買い付けを振り返り塩野さんは「アメリカのミネラルショーにしか行ったことがなく、ヨーロッパは初めて。やはりヨーロッパのミネラルショーは格が違う。コレクターの放出品を狙って探すのだが、イタリア、ドイツ、フランスなどアメリカで出合う品とは質が違う。ミネラルショーはヨーロッパが発祥でコレクターも多く、世界中から古くていいものが集まっていたのでは」と話す。

 店頭には1000点程度が並び、売れていく度に新しい商品を補充していく。水色の鉱物を細かい結晶が覆う、アメリカで人気が高いという「ドゥルージークォーツ on クリソコラ/マラカイト」、シェリーカラーの宝石質で結晶面がきれいで透明感が高い「トパーズ(黄玉)結晶」、ダーハム地方の唯一の標本用鉱山産で、中にパープルのゾーニングを持ちブラックライトを当てると発光する「蛍石(フローライト)結晶」、石灰質の沈殿により立体的に保存されたカニの抜け殻の化石など。

 1950年代に枯渇した唯一の宝石質のボリビアの鉱山で採れた「フォスフォフィライト(リン葉石)結晶」(24万円~)について塩野さんは「大変希少。『フォスフォフィライト』は漫画の主人公の名前に使われたことでも世界的に有名になった。最上級品で240万円の値を付けたフォスフォフィライトは今回のイベントで『守り神』と呼んでいる」と笑う。

 ショーケースの下段には、子どもでも購入しやすいように数百円程度の商品も並べる。自身で行うというトリミング(鉱物を割る作業)で出た破片や、細かく割れてしまったものを安い価格で販売。「子どもに興味を持ってもらいたい」(同)とも。

 初日から幅広い層のファンが会場に集まり、気になった石を品定めしたり、塩野さんに質問をしたりして、和気あいあいとしたシーンも見られた。「知りたいという好奇心に、できるだけ応えたい。石の見た目のきれいさも魅力だが、うんちくがあって初めて意味が出てくる。自然の中での成り立ちなどを知ってほしいし、知った上で石を持っていてほしい」と塩野さん。「自分が特にいいと思って仕入れた石を見つけた人を見るとうれしくてニヤニヤしてしまう」とも。

 今回は、塩野さんがミネラルショーで出会い、出店を呼びかけた鉱物ショップ「LIBER MINERALS」が初出店。塩野さんは「バックパッカースタイルで世界各地を訪れ買い付けているショップ。自分とは異なる感性で集められた鉱物がイベントに並ぶことで、お客さんにもより幅広い魅力を感じてもらえるのではと考えた。クオリティーの高い品で、楽しんで大切に扱っていることが伝わる」と話す。

 営業時間は10時~20時。今月31日は18時まで、1月1日は休業、2日は9時30分から。1月9日まで。

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