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中川運河を現代アートの力で魅力向上-助成事業の応募始まる

「中川運河再生文化芸術活動助成事業(愛称=ARToC10)」のチラシ

「中川運河再生文化芸術活動助成事業(愛称=ARToC10)」のチラシ

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 名古屋港と笹島貨物駅(現あおなみ線ささしまライブ駅南方付近)を結ぶ「中川運河」を舞台に、現代アートを軸にした助成「中川運河再生文化芸術活動助成事業(愛称=ARToC10(アートックテン)」の応募受付が7月2日から始まった。

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 同助成は、2012年に名古屋市と名古屋高管理組合が策定した「中川運河再生計画」の趣旨に賛同したリンナイ(名古屋市中川区福住町2)からの寄付を活用したもの。「中川運河再生計画」は、運河の魅力と回遊性を高め、運河の歴史や文化・芸術を楽しむ市民活動の実施を通じて人々が訪れたくなる「港と文化を感じる都会のオアシスの形成を目指す。

愛称の「ARToC10」は、Art(アート)、Re-(再生)、Try(挑戦)、of、Creation(創造)の頭文字と、助成期間10年間の「10」を合わせた名称。対象区間は北部の運河沿い周辺で、北端は、名古屋駅からほど近い「ささしまライブ24」地区の堀止船だまり沿岸から、南端は長良橋周辺、小栗橋でY字に分かれた先は南北橋。松重閘門も含まれる。

 1930(昭和5)年に完成し80年以上の歴史を持つ中川運河。長さは8.2キロ(支線を含む)、最大幅は91メートルで、当時の新聞では「東洋一の大運河」と伝えられた。昭和30年代は物流の運河として最も活躍し、名古屋は運河とともに発展してきたが、時代が移り変わるにつれ水路の利用も減り、現在では1日に数隻が行き交うのみ。運河沿いには大型の倉庫を持つ企業が立ち並ぶ。

 「ささしまライブ24」地区は再開発エリアで、昨年4月に愛知大学名古屋校キャンパスがオープン。今後は中京テレビも新社屋を新設し本社機能を移転するほか、ホテルやオフィス、商業施設などが入る超高層ビルの建設計画があるなど、今後さらに注目が集まる。

 「いい水辺空間を活用し、アートの工房があるなどにぎわいが生まれれば。今回のように『動き』を作り実施して行きながら計画していく。10年続けて変えていきたい」と担当者。かいわいは企業や民家で静かなこのエリア。「この暗闇を生かした企画や、運害沿いの大きな倉庫を活用したアート、ものづくりを生かす、アーティストのファクトリーとしての場など。いろいろ企画が集まれば」とも。

 助成金額は、一団体または一個人につき上限450万円。書類審査通過後、選考会で審査を行い決定する。応募受付は7月12日まで。詳細は名古屋都市センターのホームページで確認できる。

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